大日本住友製薬は25日、厚生労働省から統合失調症治療薬「ロナセン」(一般名、ブロナンセリン)の製造販売の承認を得た、と発表した。4月から発売する予定。
初期症状である幻覚・妄想や意欲低下などを軽減する。体重が増える副作用が少ないのが特徴という。統合失調症治療薬の市場は近年拡大傾向で、大塚製薬やイーライリリーなど国内外メーカーが相次ぎ新薬を発売。00年に約500億円だった国内市場は現在、1000億円を超えている。
100人に1人がかかるといわれている統合失調症。昔はどうしようもなかった病気ですが、今は抗精神病薬の開発によって治療可能となりました。
脳のドパミン受容体や5HT2受容体を阻害することで、統合失調症の陽性症状(幻覚など)をなくしたりすることが可能となりましたが、副作用も多いものでした。副作用は個人差もありますし、どの薬が良いかは医師の判断となるわけですが、その選択肢が広がることは患者さんのためにもなることです。
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