順天堂大病院(東京・御茶ノ水)は来月から「遺伝相談外来」を開設する。先天性の疾患の医学的情報を提供する専門診療科として、毎月第2、第4月曜の午後に開かれる。
主な内容は▽カウンセリング▽腫瘍性疾患などの染色体異常の診断▽出生前の診療、診断▽特定の疾患の遺伝子診断――など。ただし訴訟目的の場合や親子鑑定はしない。
同外来運営委員長の服部信孝教授(神経学)は「いまだ遺伝病の偏見が少なくない。専門の異なる複数の医師が時間をかけて正確な知識を身につける手助けとともに精神的ケアにも対応したい」としている。
受診は予約制。相談内容を記載した申込書を提出する。2人の専門医が同席。保険は利かず、初診(90分)1万5000円、再診(60〜90分)1万円。予約は電話03・3813・3111内線5096医療連携室。
遺伝子は同じ人間でもそれぞれ多型性があります。少し違うだけで、疾患の因子になったり、また、直接疾患の原因になったりもします。
セカンドオピニオンが普及しはじめた今日、遺伝病のプロフェッショナルによる適切なケアや指針が求められるようになったのかもしれません。この試みは結構ニーズがあると思います。さすが私大のホープ、順天堂。
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