大阪バイオサイエンス研究所、国立精神・神経センター、アロカなどは、筋肉が弱る難病「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」の進行を止める薬の候補物質を開発した。動物実験では筋肉の壊死を抑えられた。飲むタイプのため、実用化できれば患者の体への負担も少ない。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは全身の筋肉が少しずつ壊死によって失われ、次第に歩行や呼吸が困難になる遺伝性の難病。男性に患者が多く、約4000人に1人の割合で発症するが、現状では筋肉を鍛えるリハビリが治療の中心という。
大阪バイオサイエンス研などは、壊死した筋肉の周囲で炎症にかかわる酵素「HPGDS」がたまることに着目した。この酵素の働きを抑える物質を合成して、筋ジストロフィーを発症するイヌに飲ませた。
デュシャンヌ型筋ジストロフィーについては以下のリンクをご覧下さい。
Duchenne型筋ジストロフィーに対して着床前診断が行われる
治療不可能の難病でしたが、とうとう治療法が生まれるかもしれません。治すことが出来るというより、進行を止めることが出来る薬のようですが…、いやいや、進行を止めるだけでも大きなメリットがあります。命が助かるんですからね…。
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