東南アジア原産のトウダイグサ科の植物アマメシバを粉末にした“健康食品”を食べ、呼吸器に障害が残ったとして、名古屋市の70代と50代の母娘が製造物責任法(PL法)などに基づき、商品の製造会社「アダプトゲン製薬」(岐阜県)などに計約1億800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁の内田計一裁判長は30日、請求を一部認め、製造会社などに計約7600万円の支払いを命じた。
賠償を命じられたのはほかに、当時の販売会社や記事で効用を説明した医学博士。雑誌の記事で商品を紹介した「主婦の友社」(東京)への請求は棄却された。
判決などによると、母娘は雑誌の平成13年9月号の特集記事を読み、高栄養食品とうたった商品を購入。同12月までに母は計約300グラム、娘は計約400グラムを摂取した。
2人は14年1月から体調を崩し、気管支の先端部が詰まる閉塞性細気管支炎と診断され、呼吸器機能障害が残った。
製造会社などは「発症との因果関係はない」などと反論していた。
アマメシバは海外で健康被害の事例があり、厚生労働省は15年9月、食品衛生法に基づき、この商品などを販売禁止にした。
健康食品の怖いところが全面に出てるかなって感じがしますね。
よくある健康食品ってのは、栄養価を強調しつつ、実際に使った人のエピソードを出して、最後に権威ある人のコメント持ってくるじゃないですか。
でもその栄養価というのも、怪しいものですし、実際に使った人のエピソードなんて99%嘘でしょう。そして最後の権威ある人のコメント。誰だよって人がいつも出てますけど、まぁあれですよね、肩書きとか所属してる場所とかに弱いですよね、人って。
最後まで自己責任なのが健康食品です。今回も細気管支炎になってしまいましたが、どんな重篤な事態に陥ってもおかしくありません。自然物100%といっても、その自然物にどんな物質が入ってるか分かりませんからね。ご購入の際は、くれぐれもお気をつけ下さい。
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