2007年11月28日

腹膜炎を便秘症と誤診し、賠償2000万円

腹膜炎を便秘症と誤診、翌日に死亡…遺族に2千万賠償へ

 大津市民病院で昨年2月、救急外来で受診した同市内の男性(当時71歳)が、消化管に穴が開いたことによる腹膜炎だったにもかかわらず、便秘症と誤診され、出血性ショックで翌日死亡していたことがわかった。市は診断ミスとして、遺族に約2000万円を支払うとする損害賠償の議案を12月市議会に提案する。

 病院によると、男性は昨年2月18日、腹部のレントゲン検査とコンピューター断層撮影法(CT)検査を受けたが、当直医だった消化器科の男性医師(38)が「便秘症による腹痛」と診断。薬を処方して男性を帰宅させた。

 医師は2日後、画像を確認した放射線科から「診断ミスではないか」と指摘され、男性宅に連絡し、死亡を知ったが、病院には報告しなかった。同年8月、男性の妻から抗議があり、病院が調査していた。

 三沢信一院長は「診断と死亡との因果関係は明らかではないが、入院していれば救命の可能性があった。同様の事故を繰り返さないよう、万全を期する」とのコメントを出した。



 こういう医療ミスって、実際は結構な数あるんでしょうね

 昔と違って、画像という記録が残るために、隠すのは非常に難しくなっているとは思いますが。いやそもそも隠すとかそういうことを考える人は、今後医師としては向かないとは思いますが…

 ミスが起こったときに、それを発表するのは誰だって嫌なものです。しかし命を預かるということは何百億もかけたロケットを打ち上げることより重大なことです。失敗を失敗と認識し次へ繋げることが、医療従事者にとっては最も必要なことだと思います。

 ただ・・・何でもかんでも医療ミスと決め付けてしまう人、医者は悪だと報道して医療不信を助長させるマスコミなど、医療従事者を追いやる傾向にあるのも事実だと思いますので・・・

 失敗学会の医療バージョンを全国的にデータベース化して公開することで、全体のレベルを改善できると思います。まぁ医療現場のことなので、プライバシーの面からやりづらいというのもあるとは思いますが。

参考:失敗学会


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posted by さじ at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS
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