「足湯」による温熱治療で、心臓移植を待つ患者の心臓血管機能が改善することが、国立循環器病センター(大阪府吹田市)の研究でわかった。
体の深部の温度が上がって末梢血管の血流がスムーズになることで、心臓のポンプ機能への負担が軽減するらしい。
駒村和雄・心臓動態研究室長は、これまでに、全身浴のできない20〜40歳代の移植待機患者4人に対して、温かい蒸気の出る「足湯」装置を使い、42度で15分間温め、30分間保温する治療を2週間行った。
最も効果があったのは、重症の拡張型心筋症で人工心臓を装着した20歳代の男性で、足湯治療により、心筋に酸素や栄養を送る血管の広がりやすさ(血管内皮機能)が正常値まで改善した。さらに、心臓が血液を送り出す能力も向上して、左心房の内径が縮小、リハビリで歩く速度も速くなったという。
別の40歳代の男性も、血管内皮機能が正常値になり、「夜に熟睡でき、不安感が消えた」と話す。
心拍出量を決定づける因子は4つありまして、前負荷、後負荷、心収縮力、心拍数となっています。
足湯によって末梢血管の血流がスムーズになることで、静脈潅流量が減り、すなわち前負荷が減少するため、心臓に負担がかからない、ってことでしょうかね。
温泉にいくとたまに源泉を蓄えただけのような、物凄く熱くて入れないような足湯があります。ああいうのも我慢して入ったほうが、末梢血流が改善して効果あるんでしょうかね。全身となるとさすがに負担がかかりすぎてよくありませんが。
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