2007年11月13日

経口ワクチンの動物実験に成功する

注射いらずの“飲むワクチン”、動物実験に成功

 口から飲んで腸の粘膜から吸収される新型のワクチンを、東京大医科学研究所の清野宏教授(粘膜免疫学)らが開発した。

 粘膜にある免疫機構を働かせる「スイッチ」役の細胞に着目。この細胞を標的にするたんぱく質とワクチンを組み合わせてマウスに飲ませたところ、有効性を確認した。注射器が不要で、インフルエンザやエイズウイルス(HIV)の次世代ワクチンへの利用が期待される

 腸や咽頭の粘膜には、M細胞と呼ばれる細胞があり、ウイルスや細菌、アレルギーの原因物質を取り込むと免疫機構を働かせる。ただ、腸内にあるM細胞の数が非常に少なく、利用するのが難しい。このため、国内で承認されている飲むワクチンはポリオしかなかった。

 清野教授らは、M細胞のみに反応する特殊なたんぱく質をマウスの粘膜を使って作製、破傷風やボツリヌス菌のワクチンと結合させて、マウスに飲ませたところ、病原体を防ぐのに十分な量の抗体が血液などに分泌されていることを確認した。

 また、マウスにこのワクチンを与えた後、致死量の1万倍のボツリヌス菌の毒素を注射しても、マウスは死なず、予防効果があることも分かった。



 最近では治療成績もさることながら、いかに患者の苦痛を取り除くかに力を注ぐのも医療の1つの形となっています。

 言い換えれば、それだけ医療というものが人に対して深く関わっているというわけで、単に病気を治す、病巣を取る、といった即物的な医療から、将来や人生、日常生活におけるまで、人をまるごと診るのが医療であるという風になっています。

 誰だって注射されるのは嫌なものです。できれば飲んで済ませたい。そんな願いが叶うかもしれない今回の経口ワクチンです。特に予防のための免疫といえば小さい子供に注射することが多いので、それが飲み薬として処方できれば子供は嫌な思いをせず、親は手を焼かず、医療従事者はスムーズにこなせると、まさに三者両得。

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posted by さじ at 18:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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