人間の子宮の筋肉組織に、高い増殖能力を持ち、筋肉や脂肪などの細胞に成長できる「幹細胞」が存在することが、慶応大の岡野栄之教授(生理学)らの研究でわかった。子宮筋腫などの病気発症の解明につながる成果で、米科学アカデミー紀要(電子版)に近く掲載される。
女性が妊娠すると、胎児をはぐくむ子宮は通常の20倍以上の重さまで増大する。また、子宮の中に筋肉の塊ができる子宮筋腫は、単一細胞が増大してできると考えられてきた。だが、これらの詳しい仕組みはわかっていなかった。
研究チームは、手術で摘出した63人分の子宮筋組織から特殊な方法を使い、幹細胞の性質を持つ細胞を収集。この細胞をマウスの子宮に移植し、妊娠させたところ、人の細胞で構成された子宮筋組織が作られた。妊娠・出産に重要なホルモンと結合するたんぱく質もできていた。
一年半前の、このニュースを思い出しました。
生理の血から、心筋っぽい細胞を発見
ここまで医学が進歩しても、まだ解明できていないことは沢山あります。脳もそうです。そして子宮。遺伝子が解明され、人の身体のことが理解されたと思われていましたが、まだまだ程遠い。生命の神秘を理解できるようになるまで、あと何十年かかることか。
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