2007年10月10日

牛乳生産量をあげるためにホルモン療法を行う

牛乳増産の安価な方法を発見 「ウシをうつ状態にする副作用もなし」

 成長ホルモンに頼らずに牛乳の生産量を増やす安価な薬品の製造に成功したとの研究結果が、8日発行の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表された。

 研究を発表したのは、オハイオ州シンシナティ大学(University of Cincinnati)医学部の研究者、ネルソン・ホースマン(Nelson Horseman)氏率いる研究チーム。研究によると、乳腺のセロトニン量を抑制することで、牛乳の生産量を15%増やすことが可能となる。

 脳内のセロトニン量の低下は従来、うつなどの気分障害を引き起こすものだったが、チームはウシをうつ状態にすることなく、乳腺のセロトニン量を削減する効果があるとみられる薬品の製造に成功したという。ホースマン氏は「ウシが落ち込んでいるかどうか見分けられたわけではないが、(ホルモン量を調整する薬品は)脳に影響を与えていない」と主張する。

 研究チームは、セロトニンが牛乳の生産を遅らせる信号を送る化学物質であることを発見。ヒト細胞を利用した実験で、ヒトの乳腺が乳で満たされるとセロトニンが合成され、それ以上の乳の分泌を抑制することをつきとめた。

 ホースマン氏は「薬品が牛乳にも現れるかどうか確認しなければならない。もし現れるのであれば、低温殺菌プロセスで除去できるかどうかの確認が必要だ」と試験の趣旨を語った。

 現在のホルモン療法は、新興国の農家にとっては高価すぎる一方、欧州では牛乳にホルモンが残留するとの懸念から、その使用が禁止されている。
 
 研究チームの薬品を使った牛乳の増産量は成長ホルモン療法によるものと同程度だ。しかも、この薬はより簡単で安価に合成することができる上、注射ではなく経口投与できる点が売りだ。



 怖いですね。牛乳については色々言われている時代だからこそ、身体に良い牛乳のイメージを崩さないでほしいと思います。

 わざわざ牛にホルモン投与しなきゃいけないほど、牛乳不足なんですかねぇ。ちなみにうつ病とリンクした話題だと、精神安定剤の「エチゾラム」(デパスのこと)は、乳汁分泌が副作用にあります。

関連
医学処:雪印乳業食中毒事件から六年連続で、毒素検出はゼロ
医学処:カルシウムを大量に摂ると、大腸がんのリスクが減る
医学処:大人だけど身長を伸ばしたい (1)


広告
posted by さじ at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 内分
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック