うつ病患者の約4割は、抗うつ薬の服用量や回数を自己判断で増減したり中止したりしていることが、製薬会社「グラクソ・スミスクライン」の調査で分かった。
調査は今年6月、この1年間に抗うつ薬を処方された20〜59歳の患者2955人を対象にインターネットで実施、2666人から回答を得た(回答率90%)。
その結果、37%の人が、医師の指示なく服用量や回数の増減、中止をしていた。服用をやめた最大の理由は、「抗うつ薬に対して漠然とした不安・心配・抵抗感がある」で24%だった。服用量を減らした人でも21%を占め、最も多かった「症状が改善した」(26%)に次いで多かった。
抗うつ薬への不安を理由に服用の中止や減量をした人の56%が「抗うつ薬には依存性や習慣性の強い薬があると思う」と回答した。
同社は「抗うつ薬に依存・習慣性はない。主治医の指示通りに服用することが大切」としている。
これ、治療の上で一番やっちゃいけないことだと思います。
インターネットの発達で、情報のやりとりが盛んになった結果、○○という薬を何mg飲んでるとかそういう話になり、何となく、勝手に増やしたり減らしたりしてしまうんだと思います。
一部の医者を除けば、精神科医は、長い時間をかけてその人に合った薬を最良の量で出したいと思っています。そして症状が落ち着けばだんだん減らしていく、という形に。
しかし患者側で勝手に薬を減らし、溜め込み、症状が悪化したときに一気に飲み、更に一連の流れを医者には説明しない、というケースでは、治療しようにも治療できません。
哀しいことに、一部の医者の中には適当な処方しかしない医者もいます。そういう医者だと思った場合には医師を変えても構わないと思いますが、最初から疑わないことです。大部分の医者は、治療に協力的で、時間はかかるけれども症状を安定させようという努力はしていると思います。
医師から言われた量をしっかり服用し、それによって弊害が起これば医師にしっかり言うこと。ネットの情報に惑わされないこと。医師が合わなかったら医師を変えることも考えること。が重要です。
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