酒を飲むと顔が赤くなる人は、そうでない人に比べて、膵臓がんになるリスクが1・44倍高いことが、愛知県がんセンター研究所(名古屋市)の調査で分かった。
アルコールを体内で分解する酵素の遺伝子タイプの違いによるもので、同研究所の松尾恵太郎主任研究員(がん疫学)は「飲酒後に顔が赤くなる人は、口腔がんやいん頭がんのリスクも高くなる。顔が赤くなるのは体内からの注意信号だと思って、飲酒を控えた方がいい」と助言している。
飲んだアルコールは体内でまず、発がん性が指摘されているアセトアルデヒドに分解され、次に酢酸へと分解されていく。松尾主任研究員らは、このアセトアルデヒドを分解する能力が、酵素の遺伝子タイプによって三つに分かれることに着目。2001〜05年に同センターを訪れた膵臓がん患者138人と、がんではない1373人の酵素の遺伝子タイプと飲酒との関係を調べた。
その結果、分解能力が低く飲酒後に顔が赤くなる人は、分解能力が高く飲酒しても顔が赤くならない人に比べて、膵臓がんになるリスクが1・44倍高かった。
膵臓癌まで…。
結局のところ全身をまわるアセトアルデヒドの発がん性によって、全身の諸臓器が侵されるということでしょうね。
赤くなる人はご注意を。
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