一時的な心停止患者に対して簡単に救命措置ができる医療機器AED(自動体外式除細動器)の使い方を学ぶ授業を、大阪府教委が来年度から全府立高校に取り入れることが1日、分かった。約150校で導入する予定で、全国初のモデルケースとして注目を集めそうだ。
厚労省や府教委によると、AEDは心臓発作や急性心不全などの場合、電気ショックを与えて心臓を正常な動きに戻す機械で、平成16年7月に医者や救急救命士以外でも使用できるようになった。全国の交通機関や公共施設、学校などで配備されており、府教委では17年度から府立高校や養護学校などで導入を開始。現在1校に1台、全約170校に配備されている。教員に使用法を研修しているが、生徒はこれまでほとんどの学校で対象外だった。
今年4月に大阪府岸和田市内で行われた春季近畿地区高校野球大会予選で、投手が打球を胸に受けて心停止になったが、たまたま観戦していた消防署員が球場そばの高校に配備されていたAEDで救助した。こうしたことから、府教委は生徒にもAEDの使い方を習熟させる必要があると判断。来年度から各校で実践していくことを決めた。
授業では、新たに練習用機器を購入する予定で、初年度は主に卒業を控えた3年生を対象にするが、将来は全員に広げたいとしている。保健体育の授業やホームルームなどで実施する。
おっ、教育委員会もたまには良いことを思いつきますね。
AEDはかなり知られてきましたが、その操作法についてはまだ知らない人が多いというのが現状です。箱を開けてフタにとても分かりやすい絵で書いてある、といっても、実際本番になって冷静に絵の説明なんて見てられませんよね。
実習が一番です。それも、AED練習用機材を用いた。これを使って練習するということなので、実際のAED操作と変わらぬ練習が出来るでしょう。
関連
医学処:一般人がAEDを用いることで、蘇生率が7倍にまで増加。
医学処:三重県の中学校の水泳授業で心肺停止→AEDで回復する。
医学処:PL学園で、胸に硬球が当たった野球部員が死亡する。