2007年09月30日

臓器提供者(ドナー)への休業補償を容認する案

臓器提供者に休業補償、WHOが容認指針案

 臓器売買が世界的に問題となる中、世界保健機関(WHO)は、臓器移植の倫理指針の改定作業で、臓器提供者(ドナー)への休業補償を容認する案をまとめた

 フィリピン政府は生体腎移植を受ける外国人患者にドナーへの生活支援費などを支払わせる制度を検討しており、実質的な臓器売買の公認だという批判が出ているが、改定案が通れば、こうした制度も許容範囲になるとみられ、論議を呼びそうだ。

 WHOの倫理指針は1991年に制定され、2004年から各国の専門家を集め改定作業を進めている。

 現行の指針は、「人体とその部分は商業的行為の対象になりえない」「臓器のための金銭授受は禁止する」と規定している。

 改定案では、ドナーを保護するため、〈1〉摘出手術などに伴いドナーが失った収入の補償〈2〉回復過程を含め、提供に生じた費用の支払い――の2点は、正当な理由がある場合は認められると明記。ドナーの保護に国家レベルで取り組むよう求めた。人の組織や細胞も対象に加えた。

 フィリピン政府が今年に入って検討中の公的制度は、生体腎ドナーの生活支援費や手術代を、外国人の移植希望患者から民間の財団を通じて支払わせる内容。闇の売買をなくし、ドナーが搾取されず、恩恵を受けられるようにするのがねらいという。

 日本の臓器移植法では、臓器移植に絡む金品の授受は、国内外を問わず処罰の対象となる。日本移植学会倫理委員長の加藤俊一・東海大教授は「わが国で移植の停滞が続けば、多くの患者が合法的だと見なして渡航移植を目指すことが予想される。改定案には費用の算定方法や公的組織の仲介などの規定はなく、移植希望者とドナーの一対一の金銭補償まで可能になるのでは」と懸念している。



 いい案ではあるのですが、まだまだ制限がないため甘い案となりそうです。

 実質フィリピンは国を挙げての臓器売買のようなものですからね。闇で臓器を売られないだけマシといっても、パチンコのようなものですからねぇ。裏では結構黒いんじゃないでしょうか。出来たばかりなので無法地帯と化す可能性はあります。

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posted by さじ at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 移植
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