2007年09月25日

高齢者虐待の加害者は息子が37%。

高齢者虐待 息子が37%…06年度厚労省調査

 高齢者に対する虐待が2006年度、家庭内で1万2575件、施設内で53件の計1万2628件あったことが21日、厚生労働省が高齢者虐待防止法施行後、初めて行った全国調査で分かった。

 家庭内における虐待者は息子と夫で半数を占めた。市町村の9割以上に対応窓口が設置されたが、早期発見・見守りの体制づくりに取り組む市町村は4割弱にとどまるなど、自治体の課題も浮き彫りになった。

 市町村が06年度に受け付けた家庭内の虐待に関する相談や通報は1万8393件。通報者の41%がケアマネジャーなど介護関係者だったが、虐待を受けた高齢者本人からの通報も12%あった。このうち、市町村が虐待と判断した事例は1万2575件に上った。

 虐待者は息子(37%)が最も多く、次いで夫(14%)、娘(14%)の順。国民生活基礎調査(2004年)によると、家庭内の主な介護の担い手は75%が女性であるにもかかわらず、男性による虐待の割合が高い実態が明らかになった。

 虐待の種類で最も多いのは、暴行を加えるなどの「身体的虐待」(64%)。暴言を吐くなどの「心理的虐待」(36%)、「介護放棄(ネグレクト)」(29%)、財産を奪うなどの「経済的虐待」(27%)が続いた。

 一方、虐待を受けた高齢者は女性が77%を占めており、84%が同居している人から虐待を受けていた。

 特別養護老人ホームなど施設内の虐待件数は53件。約8割が介護職員による虐待だが、「施設長」や「開設者」などによる虐待も約1割あった。

 虐待の通報を受けた市町村の対応では、介護施設に入所させるなどして、虐待を受けた高齢者を虐待者から分離した例が36%あった。また、91%の市町村が対応窓口を設置していたが、「警察との連携のための協議」(32%)、「早期発見・見守りネットワークの構築」(38%)など、関係者との連携が遅れている実態も明らかになった。



 自分で何でもできるときは、肉親よりも赤の他人の攻撃を恐怖するものですが、自分でするのに支障が出てきたときや何も出来ないとき、最も怖いのは、肉親かもしれません。

 現実問題、近親間での虐待数は相当数に上ると見られています。

参考:高齢者虐待防止法

 2006年4月に施行。「身体的虐待」「介護・世話の放棄・放任」「心理的虐待」「性的虐待」「経済的虐待」の5行為を虐待と定義した。虐待を受けたと思われる高齢者に重大な危険が生じている場合、発見者に市町村への通報を義務づけたほか、市町村に家庭への立ち入り調査権限を与えている。

関連
医学処:北九州八幡東病院の看護師が認知症患者の足の爪をはぐ虐待を行う。
医学処:障害者施設入所者の胃袋から手袋10枚を検出。
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posted by さじ at 04:48 | Comment(1) | TrackBack(0) | 介護
この記事へのコメント
私は実母を引きとっています。理由は実家の老朽化と何より市外在住で新興宗教信者の弟夫婦と不特定多数の人たちに実家の財産が狙われ亡父は元より母に様々な虐待を行っていた為です。奴らは、自分達の野望が阻止されたとして先日、私の自宅に夫婦で押し掛け暴行や大声での誹謗中傷、器物損壊など嫌がらせをして行きました。      因みに弟は社協職員で、ケアマネ資格を保持しています。          これは警察や行政機関に通報し、奴に社会的制裁が課せられるべきかと思案中です。
Posted by 佐々木 峰子 at 2009年08月02日 22:17
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