左利きの人の割合は、100年以上前に生まれた人の間では全体のわずか3%にしか過ぎなかったが、現在では全体の11%を占めるようになり、左利きが急速に増加している原因として、現代では、かつてのように厳しく左利きを右利きに矯正することが少なくなったためとみられていることが伝えられた。
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのクリス・マクマナス心理学教授が、その著書『Right Hand, Left Hand』の中で述べたところによると、同教授は100年前のドキュメンタリー・フィルムの中で、カメラに向かって手を振っている人の割合を調査。その結果、左利きの割合は時代をさかのぼるほど減少することが分かったという。
同教授はその原因として、現代では昔のように、学校で左利きの子供たちを無理やり右利きに矯正することがなくなったこと、また産業革命以降、工場の機械などがすべて右利き用に作られたため、左利きよりも右利きが奨励されていたことなどを挙げているとされる。
左利きの人のための商品販売などを行う、会員制ウェブサイト「Anythingleft-handed.co.uk」では、ヴィクトリア朝時代の学校では、左手で物を書くと手を線引きで叩かれるといった罰を受けていたほか、左手を使えないように、手を背中で縛られるという矯正も受けていたとし、左利きがごく普通に受け入れられるようになったのはごく最近のこととしている。
ちなみに左利きの有名人には女優のニコル・キッドマンさんや元ビートルズのポール・マッカートニー卿、ウィリアム王子のほか、歴史上の人物ではギリシャの哲学者アリストテレス、ローマ帝国のジュリアス・シーザー、ラジウムを発見したキュリー夫人やウィンストン・チャーチル元英首相などがいるという。
指には神経が走っており、それによって脳へ直結していると考えられています。どちらを利き腕にするかで、右脳と左脳の発達具合も若干違うのかもしれませんね。芸術家なら左利き、とか。
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