医師や看護師への暴力や暴言が増えている問題で、病院に対して実際にクレームをつけた患者らが読売新聞の取材に応じ、「医者側の説明不足や無神経な態度にも問題がある」と訴えた。
日本医師会が昨秋から、自戒を込めたテレビCMを放映するなど、医師と患者の間の信頼回復が大きな課題となっている。
「医師の義務違反ではないか」。川崎市の語学教師の女性(58)は数か月前、同市内の病院の職員に電話をかけた。女性の夫(50)は腕にしびれなどが出る症状で入院したが、2週間過ぎても主治医から治療方針の説明が一切ない。「クレームをつけるのは自分にとってもストレスになるが、つけざるを得なかった」という。
主治医は、すぐに病状や治療方針などの説明に応じた。しかし、その後、あまり姿を見せなくなり、病室の外で偶然会った際に、夫が手術を催促し、その場で日程が決まった。退院の際、今後の病状や必要な処置を尋ねても、「そのうち治るでしょう」と言うだけ。女性は取材に、「医者が忙しいのはよく分かるが、これでは信頼関係は到底築けない」と語った。
一方、病院側は「主治医は人気があり、多くの患者を抱えているため、説明などの対応が遅れたかもしれない」と話す。「治療方針や手術は検査が全部終わらないと決められないこともある。こうした事情が患者側に伝わっていなかったのではないか」とも説明した。
「なぜ笑うのか。不安だから色々聞いているのに」。東京都内の男性会社員(36)は、今年春に近所の病院で思わず憤りをあらわにした体験を明かした。転倒してひじを脱臼し、初めて手術を受けることになった。「器具の素材は?」「どの程度腕を切るのか」などと質問すると、医師は面倒くさそうな態度で返答し、看護師の女性はクスクスと笑ったという。
男性の抗議で、医師は謝り、看護師も笑いを止めた。「いまだに不快感はぬぐえない。不安な患者の気持ちをくみ取らない医師や看護師の態度が、暴言などに結びついてしまうのだと思う」と男性は振り返る。
「病院側の診てやってもいいという態度に頭にきた」「医師から満足な説明もなく、嫌みな態度をとられた」――。読売新聞にはほかにも、医師や看護師の問題を指摘する投書が読者から寄せられている。
日本医師会は昨年10月から「医師の心ない一言」というテレビCMを放映。「おれの治療を拒否したんだ。もう診ないぞ」「素人に話しても時間のムダ」など、あえて医師の暴言をテロップで流している。同医師会では、「医療関係者が患者との接し方を見つめ直すきっかけにしてほしかった」と話す。
東京大医科学研究所の上昌広・准教授は「今の医師は、副作用の説明や同意書の取得などに割く時間も増えており、余裕がなくなっていることが患者の不信感を招いている」と指摘。「看護師などのスタッフも患者への説明に当たって医師の負担を軽減したり、病院の理事会メンバーに患者を加えて患者側の求める情報を把握したりする、新たな仕組み作りを模索すべきだ」と提言している。
難しい問題ですね。医者に求められているものが医療行為以外の面も多く、また、訴訟という大きなプレッシャーを負っている事が根底にあるのではないでしょうか。
医者は多忙です、ですが、患者さんへの説明は十分にしなければいけません。上記のように患者さんが「笑い」で不快に思うことは、もしかしたら患者さんがストレスでぴりぴりしていただけなのかもしれません。しかしながら、たとえそうであっても、医療従事者側はそれを含めて配慮しなければいけません。
「主治医は人気があり、多くの患者を抱えているため、説明などの対応が遅れたかもしれない」。病院側はこう弁解していますが、これは弁解にすらなっていません。例え多忙であろうとも、患者さんへの説明が疎かになるということは医業を行えていないに等しいということです。現実問題、全てをパーフェクトに、というのは難しいですが、その穴を埋める努力義務が、医療従事者には求められているのです。
と、珍しく一般人視点で書いてみましたが、んー、そうはいっても忙しいというのが現状ですよね。患者さんの心を開いて、初めてインフォームドコンセントが成立するわけじゃないですか。それって結構、難しいことですよね。一体どれだけの時間がかかるのか、という。勿論普通の患者さんばかりならスムーズにいくんでしょうけれど、何しろ病気で身体も心も弱った患者さんですからね。モロに性格が反映されるとみてもいいでしょう。1人のわがままな患者がいたとして、その理不尽さを受け入れつつ、患者の本心をさぐり・・・なんて出来たら、それは漫画の世界じゃないですか。エスパーじゃないんだから人の心なんて容易にわからないのが現実でしょう。医者側は努力、患者側は配慮する姿勢が必要なんじゃないですかね(疑問に思うこと、治療に関することは聞きまくったほうがいいとは思います)
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耳の下にコブが出来、鏡を見てびっくり。
あわてて医者に行ったとき、
「歯磨きしすぎて奥の歯肉を傷つけ、そこから細菌が入ったと
いうこともあるのでしょうか」と言ったら鼻で笑われました。
日経系のサイトで流行ってる病気として似た症状が紹介されていたので
医師にとっては大した病気じゃなかった
ようですが、やっぱりかなり不愉快でした。
真摯な態度というものは必要不可欠ですよね。患者側が思ったことを無下に否定して、不快な気持ちにさせてしまうことで成り立たなくなる医療もありますからね。こういうところで人間味が関与してくるんだなぁと思った次第です。
残念ながら、わたしにはそう思えません…たとえ無神経無自覚でその方がやったとしても、
「笑いだ。冗談だ。」では本当は済まされない、立派な(日本人的な)嫌がらせ行為じゃないか、と思います。
たとえば医師や看護師に向かって何かすぐ鼻で笑うような「嫌味な」患者さんを想像してみて下さい。(これから増えるかもしれない。)
「陰湿」です。こう言うのにじっと我慢して、私は心が駄目になりました。
病院「だけ」悪いんじゃないと思います。
私は心を病んでいます。ほかにも色々病気があり、病院が怖いので、比較的優しく接してして下さる精神科の某クリニック以外現在通っていません。社会のせいにしたりせず、人にすこしも迷惑をかけずに、をいつも考えます。