依存性の高い向精神薬「リタリン」の乱用が広がっている問題で、東京都と新宿区保健所は18日、適応症でない患者にリタリンを処方していたとして、医療法違反(不適切な医療の提供)の疑いで新宿区内のクリニックへの立ち入り検査を始めた。医師の裁量が幅広く認められている医薬品の「処方権」に踏み込んで検査を行うのは極めて異例だ。
検査を受けたのは新宿区歌舞伎町1の「東京クリニック」=伊澤純院長(37)。医療法では、患者に適切な説明を行うなど「良質かつ適切な医療」を提供するよう定められている。
都医療安全課などによると、東京クリニックはリタリンについて▽十分な診察もせずに処方▽適応症は難治性・遷延性うつ病なのに、軽症のうつ病患者にも処方▽依存症など副作用の経過観察を怠っている−−など、医療内容が不適切である疑いが強いとしている。
東京クリニックを直接監督する新宿区保健所には、05年3月〜07年3月、患者の家族や医療関係者から「まるで覚せい剤販売のようにリタリンを処方している」「息子がリタリンを処方され続け、薬物依存になった」など、リタリンの処方や、伊澤院長の診療方法について計30件の苦情が寄せられた。
このため同保健所は、口頭や文書で過去10回にわたり行政指導をした。しかし、その後も、適応症のない患者にリタリンを投与したり、同クリニックでリタリンを処方された患者が幻覚・妄想状態となって都内の病院に入院したとの情報をつかみ、医療内容の改善が図られていないと判断した。
東京クリニックは04年3月に開業。医療法違反の疑いが指摘されていることについて、伊澤院長は毎日新聞の取材にクリニックの職員を通じ「取材には一切応じられない」としている。
東京クリニックは、簡単にリタリンを処方する病院としてネットではとても有名でした。覚せい剤に似た作用を起こすリタリンを欲する人たちがここに集ったようです。
向精神薬は、当然のことながら、むやみに出すわけにはいきません。故意に与えた場合(必要でないのに利益目的で与えた場合)、罰せられます。おそらく医師免許も一生剥奪されるのではないでしょうか。
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リタリンが処方されなくなって、どれだけの人がさまよう事になるか、健常者にはわかるまい。