2007年09月13日

都道府県によって、乳児死亡率に2倍の格差が生まれる

乳児死亡率、都道府県で2倍の格差…総務省評価

 都道府県別の乳児(1歳未満)の死亡率に、2倍以上の格差があることが、小児医療についての総務省の行政評価で明らかとなった。

 夜間や休日の小児救急医療の提供体制も全国の約4割の小児救急医療圏で未整備となっている。政府は2009年度までに、全国すべての医療圏で24時間体制の小児救急医療を提供することを目標としているが、総務省は12日、現状では達成が困難だとして厚労省に対応策をとるよう勧告する。

 総務省の調査では、05年の1000人あたりの乳児死亡率は、最も高い滋賀県が3・5人だったのに対し、最も低い佐賀県は1・7人だった。栃木県では、96〜05年まで10年連続で、全国平均を上回っていた。

 また、06年9月現在で396の医療圏のうち、38%にあたる151の医療圏で24時間体制での救急医療の提供が未整備だった。

 小児救急医療圏は、子どもが急病などになった場合に、24時間体制で受け入れることができる病院を地域ごとに整備する単位。乳児死亡率と小児救急医療体制の整備率との関係は明らかではないが、栃木県では10の小児救急医療圏のうち夜間や休日の医療提供体制が整っているのは三つに過ぎない。一方、佐賀県では五つの医療圏すべてで体制が整っている

 未整備となっている理由は、「小児科医が少ないため」とする回答がほとんどだった。厚労省が06年10月現在で、提供体制が「整備済み」とした159医療圏でも、22%にあたる35の医療圏で「深夜、休日の一部のみ対応が可能」と回答し、年間を通じた24時間体制での対応ができなかった。



 普段の業務ですら小児科医は過労死するほどなのに、更に救急で24時間働けといわれても現状では難しいと思います。

 小児科医を増やすことも課題の1つですが、まず「親」の再教育が必要なのではないでしょうか。我が子を最優先するのは種の保存の概念としても分からなくもないのですが、自分の子供も小児科医もひっくるめて「社会」ですからね。自分ひとりの我侭で成り立つものも成り立たなくなるということをはっきりと認識させないと、いくら24時間体制になったとしても、小児医療は破綻してしまうと思います。それぐらい、親による負担は大きいのが現実です。

関連
医学処:病院内の保育所で、うつぶせ寝で乳児死亡。
医学処:生後六ヶ月の記憶の持続時間は約24時間。
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posted by さじ at 13:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児
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