神奈川県厚木市の市立病院で8月、救急受付に来院した同市に住む無職男性(73)が診察を受けられず、別の病院に搬送された約1時間後に心筋梗塞で死亡していたことが11日、明らかになった。厚木市は「心肺停止状態の別の急患がいたので、対応できなかった」と説明している。
厚木市によると、男性は8月12日午前10時20分ごろ、家族が運転する車で来院し、「頭が痛い」と訴えた。しかし、同日は休日で当直の医師しかいなかった上、別の急患の診療要請があったため、病院側は男性と家族に自分たちで119番通報し、別の病院で診察を受けるよう伝えた。
男性は市内の別の病院に救急車で搬送されたが、1時間後に死亡した。
当直医しかおらず、心肺停止の急患を受け入れている状態(=救急車がすぐに来る)では、さすがに受け入れられないと思います。
しかし1つの命が失われたのは事実で、この事態を真摯に受け止めて、改善するのも医療の役割です。
今回のことも以前あった不幸もそうですが、結局のところ医者がどう頑張っても、絶対数が足りてない以上、どうすることもできないということです。休日に受け入れるための「当直」も、過労の中医師が交代てやっているにすぎません。医師が水面下で働いていたために何とかなっていた医療も、綻びが生じてしまうとご覧のとおり、です。
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