親知らずを抜歯した後の処置が不適切だったため、下あごが骨髄炎に感染したとして、名古屋市港区の無職の男性(42)が4日、治療にあたった同区の歯科医師に対する業務上過失傷害容疑の告訴状を県警港署に提出、受理された。同署は歯科医らから事情を聴くなど捜査に乗り出し、容疑が固まれば、書類送検する。
告訴状などによると、男性は04年8月20日、同区内で開業する歯科医の診察で右下側の親知らずを抜いた。術後も激痛が残ったため、同月31日、同市内の大学病院を受診。抜歯後の感染による「下顎骨骨髄炎の疑い」と診断された。05年4月、骨髄炎の部分の除去手術を同院で受けたが、現在までに入退院を約20回繰り返しているという。
男性は抜歯後、抗生物質の投与がなかったことが感染につながったとして、今年6月、歯科医を相手取り、約1630万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしている。歯科医側は訴訟に関し「治療との因果関係は認められない」として、全面的に争う姿勢を示しているが、男性の民事訴訟の準備書面によると、歯科医は既に治療費などとして770万円を男性に支払ったという。
歯科関連のことはよく分かりませんが、確かに抜歯したあとは抗生剤出されることが多そうです。抜歯したあとに、そこから菌が入って、心臓の弁を侵したりもするんですよ。意外と歯のケアは大切です。
ただ日本においては「抗生物質神話」みたいなものが出来ていて、ヤレ抗生物質だと投与されまくった時代が続いてきました。予防のためというより「訴訟対策としての薬の投与」として、この案件もマニュアル化するのかもしれません(もしかしたらしていたのかもしれませんが)。現に今の医療でも、正直不必要だけれど、万が一発症したらアレ(訴訟が嫌)だからという理由で行われている投薬もありますし。
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