生後2か月の長男をベッドにたたきつけるなどして死なせたとして、徳島県警捜査1課と鳴門署は1日、父親の同県鳴門市鳴門町高島、無職川田太一容疑者(22)を傷害致死の疑いで逮捕した。
調べでは、川田容疑者は1日午前0時ごろ、自宅で長男の一咲(いっさ)ちゃんが泣きやまないのに腹を立て、大人用のベッドにたたきつけたり、強く揺さぶったりするなど暴行し、右硬膜下出血などで死亡させた疑い。
入浴中だった川田容疑者の妻(23)が物音に気付き、ぐったりした一咲ちゃんを見つけ、午前1時ごろ、川田容疑者らと鳴門市内の病院に運んだが、同41分ごろ、死亡が確認された。川田容疑者は当初、「ベビーベッドから落ちた」と説明していたが、不審に思った病院側が同署に通報した。
川田容疑者は妻、長女(2)と一咲ちゃんの4人家族。調べに対し「イライラしてやった。ばかなことをした」と供述している。
乳児の虐待において問題となっているのが、「硬膜下出血」です。
頭のてっぺんに、脳嚢と静脈洞を繋ぐ「橋静脈」というものがあります。小さい子供はこれが非常にもろく、この静脈がちぎれると硬膜下腔に出血をきたし、「硬膜下出血」となります。
ではどういうときにちぎれやすいのか?それが、この記事中にもある「激しく揺さぶられること」なんです。乳児を強く前後に揺さぶると、頭が激しく揺さぶられ、中の静脈が千切れます。これを「shaken baby syndrome(揺さぶられっ子症候群)」といいます。
首のすわっていない赤ん坊に発症するので、首がすわる3ヶ月までは「たかいたかい」も厳禁です。虐待のつもりはなくても、出血が起こるがあります。
関連
医学処:虐待で死亡した子供の4割が、見逃されていた。
医学処:4歳児が親に置き去りにされ、一ヶ月間生ゴミや生の米で生き延びる
医学処:点滴用注射針で長女を虐待。長女の体内から覚醒剤と精神安定剤を検出