シロアリの働きアリは、女王アリが産んだ卵を運搬し保護するが、働きアリを引き寄せて運搬させるよう卵から出ているフェロモンを特定したと、松浦健二岡山大大学院助教らが29日付の米専門誌に発表した。
卵に似せた容器に殺虫剤を閉じ込め、このフェロモンを塗ると、働きアリが巣に運び、効果的にシロアリが駆除できるとして、数年後の実用化を目指している。
研究チームによると、シロアリの働きアリは、卵を巣の奥の部屋に運び込み、毎日なめて乾燥や病気の感染から守っている。シロアリは目が見えず、運搬の際には卵に触れて形を調べるほか、卵から出るフェロモンを感知して卵を認識しているとみて、ヤマトシロアリの卵を使い実験した。
卵を水溶液に入れてかき混ぜた後、濾過、精製してフェロモンを取り出した。分析の結果、このフェロモンは、細菌の細胞壁を分解する機能があるタンパク質「リゾチーム」と判明した。
本物の卵と似た形状のガラスビーズにリゾチームを塗った“疑似卵”を作り、巣の外に置くと、働きアリは疑似卵を巣の中に運んだ。
リゾチームがフェロモンの働きをするんですか。へぇー。
しかしシロアリ駆除のためにものすごい研究してますよね。こういう研究好きなんで、是非とも完成させてもらいたいと思います。100年後の人類にも感謝されそうな技術って凄い。
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