北海道のキツネやネズミに寄生し、人に感染すると重い肝機能障害を起こす寄生虫エキノコックスの卵を、北海道大などの研究チームが、道内のペットのネコのふんから国内で初めて発見した。
ネコの体内ではエキノコックスは育ちにくく、人への感染源となる卵の排出はないとされていたが、今後は注意する必要がありそうだ。
欧州ではネコのふん便からもエキノコックスの卵が見つかる例が報告されており、同大の野中成晃講師(獣医寄生虫学)らは、道内で飼育されているペットのネコ約600匹を調べた。その結果、1匹のふん便から、エキノコックスの卵が見つかった。
ネコは、よく野ネズミを捕まえていたことから、ネズミの体内にいた幼虫がネコの腸内で成虫になって卵を産んだ可能性が高いという。
エキノコックスはキツネやイヌが終宿主であるとされてきました。しかしネコにも感染するということで…北海道の人は今まで以上に気をつけて下さい。
キツネやイヌの便に含まれる虫卵が経口的に体内に入ると、門脈を経て肝臓に定着します。虫卵が孵化し、幼虫の一部が血流に乗って、脳、骨、肺などに転移します。これにより発熱、黄疸、浮腫、肝不全などを来たします。しかもこれらの症状が起こるのは数十年の間と言われており、10年後突然発症する可能性もあるわけです。
↓これに賭けるしか…
医学処:エキノコックスをわずか2年間で根絶する方法を北大が発見。