インドネシア保健省は22日、バリ島南部に住む女性(28)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡したと発表した。
バリ島で人への感染が確認されたのは、12日に死亡した主婦(29)に続いて2人目。被害拡大の懸念が広がっている。イスラム過激派による2度の爆弾テロ事件(2002年と05年)から立ち直り、観光客が戻り始めていただけに、島民の衝撃は大きい。
今回感染死した女性は、タバナン県バトゥガイン・ブラバン村で鶏の販売をしていた。14日から高熱など肺炎に似た症状が続き、21日に死亡した。人への初感染が確認されたジュンブラナ県は島西部の遠隔地だったが、今回は最大都市デンパサールの北西約20キロで、タナ・ロット寺院など観光スポットにも近い。インドネシアの死者はこれで計84人、感染者は105人となり、いずれも世界最多を更新し続けている。
バリ州政府は、初の感染死者となった主婦の自宅から1キロ以内の家禽計6000羽以上を大量処分したほか、消毒作業などの対策を全島で実施。さらに島外からの家禽持ち込みを禁止するなど、被害の拡大阻止に全力を挙げている。
ただ、島内各地で鳥インフルエンザウイルスに感染した家禽の死骸が見つかっているほか、新たに感染が疑われる患者も出ており、どこまで封じ込められるかは不明だ。
じわりじわりと広がりつつ…
バリ島は人気の観光スポットなだけに、我々としても気をつけなければなりませんね。日本に入り込んでくる可能性もあるわけですから。
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