2007年08月24日

医療従事者に理不尽な暴力を振るう患者とその家族。

横暴な患者に病院苦悩…暴力430件 暴言990件

 全国の大学病院で、昨年1年間に医師、看護師が患者や家族から暴力を受けたケースは、少なくとも約430件あることが、読売新聞の調査で明らかになった。

 理不尽なクレームや暴言も約990件確認された。病気によるストレスや不安が引き金となったケースも含まれているが、待ち時間に不満を募らせて暴力に及ぶなど、患者側のモラルが問われる事例が多い。回答した病院の約7割が警察OBの配置などの対策に乗り出しており、「院内暴力」の深刻さが浮かび上がった。

 調査は、先月から今月にかけ、47都道府県にある79の大学病院を対象に行い、59病院から回答があった。このうち、何らかの暴力あるいは暴言があったと回答した病院は54にのぼる。暴力の件数は約430件、暴言・クレームは約990件。暴力が10件以上確認されたのは6病院、暴言・クレームが50件以上あったのは5病院だった。

 「クレームはここ2年間で倍増した」(大阪大医学部付属病院)など、暴力や暴言・クレームが増加しているという回答は、33病院に達した。ただ、こうした件数や事例を記録に残していない病院もあり、今回の調査結果は、「氷山の一角」の可能性が高い。

 暴力の具体例では、入院手続きの時間外に訪れた軽いけがの男性に、医師が「ベッドの空きがないので明日来てほしい」と告げたところ、缶コーヒーを投げつけられ、注意すると顔を殴られて、顔面を骨折したケースがあった。入院患者から「言葉遣いが気に入らない」という理由で足に花瓶を投げられた看護師もいた。けがを負う病院職員は少なくないが、「病気を抱えて弱い立場にいる患者と争うことはできるだけ避けたい」という意識から、警察に届け出ない場合も多いという

 暴言・クレームでは、複数の患者がいたために、すぐに診療を受けられなかった患者の家族が、「待ち時間が長い」と腹を立てて壁をけったり、暴言を吐いたりした。検査後に異常がなかったことがわかると、患者から検査費用の支払いを拒まれた病院もあった。

 精神疾患や重い病気で心理的に追い詰められた患者が、暴力や暴言に走ってしまった事例もある。しかし、多くの病院は、それ以外の患者や家族による理不尽な行為に悩んでおり、「(一部の患者から)ホテル並みのサービスを要求され、苦慮している」(慶応大病院)との声が上がっている。

 具体的な対策をとっている病院は44にのぼり、警察OBを職員に雇い、患者への応対に当たらせている病院は21、暴力行為を想定した対応マニュアルを作成した病院は10あった。院内暴力を早期に発見・通報するため、監視カメラや非常警報ベルを病棟に設置する病院もあった。



 医者と患者、どちらが偉いかといえば、対等である、と思います。少なくとも、対等であるように心がけているのが良い医者ですし、特に若い世代の医者は皆そのような姿勢を持っていると思います。

 医者はある程度の社会性がなければやっていけませんし、思考力も知恵もなければいけません。しかしはっきりいって、患者は違います。10人10色です。

 病気だからネガティブになるだろうし、怒りを覚えて八つ当たりすることもある、ということを分かっているのはむしろ医療従事者のほうでして、従来どおり「できるだけ受け止める」姿勢でいます。ですが本来ならばおかしな話ですよね。医者と患者は対等な関係であるべきなのですから。

 家族の死で取り乱すなら分からないでもないのですが、待ち時間が長いとか、言葉遣いだとかで暴力を振るうのには、患者であるという免罪符は通用しないと思います。もはや、人としてクズだと思います。対等な関係を構築するためにも、モラルの向上が大切ですね。

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posted by さじ at 02:50 | Comment(1) | TrackBack(0) | NEWS
この記事へのコメント
こんにちは、初めまして。
日本国内某所にて生息する医療従事者です。
この度、以下のブログを立ち上げましたので
是非とも皆さんに立ち寄って頂きたく書き込みしました。

多くの医療者は理不尽な要求にも「相手が患者」という
呪文のような一言で泣き寝入りに近い状況があると思います。
セクハラ、暴言、暴力・・・等々。
過日から話題にもなっています「モンスターペアレント」ならぬ
「モンスターペイシェント」も社会問題にならないのでしょうか。

1人でも多くの皆さんに知って頂きたくて書き込みしました。

アンタ何様、患者様!?
〜〜〜医療界にはびこるクレーマー白書〜〜〜
http://blog.goo.ne.jp/ahodomo/

見るだけでも見に来て下さい。よろしくお願いいたします。
Posted by eriko at 2007年10月08日 11:31
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