厚生労働省の社会保障審議会医療分科会は9日、01年の心臓手術ミス・隠ぺい事件で高度医療を行う「特定機能病院」の承認を取り消されていた東京女子医大病院(東京都新宿区)について「再承認は差し支えない」との結論をまとめた。
同病院は02年9月に全国初の承認取り消し処分を受け、05年2月に再承認を申請したが、この時は認められなかった。厚労省医政局は「今回は過去の医療事故で被害者側との示談など一定の区切りがついたことに加え、院内の報告制度や医療記録の整備、職員の意識改革などで安全管理体制が強化されたことが評価された」と説明した。
再承認について、取り消しのきっかけとなった医療ミスで次女を亡くした平柳利明さん(57)は「審議結果に異を唱えるつもりはないが、被害者側からも意見を聞いて検討してほしかった。病院は責任の重さを十分に自覚して、さらなる改善、改革を進めてほしい」と話した。
心臓手術中に人工心肺装置の事故により患者が死亡した医療事故、だけならまだしも、それを改ざんし、証拠隠滅を図ったのがいけなかった。大学病院にもかかわらず特定機能病院は長いこと取り消されていましたが、ようやく再承認。
この事件を踏まえて、二度とこういうことが起こらないようにしてもらいたいですね。ミスを隠す姿勢が一番良くないし、ミスがあったときに誠実に言えないような体制も変えていかないといけません。
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