都道府県別の人口十万人当たりの糖尿病患者による一日の外来受診者が、二〇〇五年は最多の徳島が二百六十二人で、最少の沖縄の八十八人の三倍に上ることが十一日、厚生労働省の調査で分かった。
受診者が多いのは地方圏に目立ち、これらの自治体では、公共交通機関が発達していないため、近距離の移動にも自動車を使うことが多いなど、運動不足になりやすいことが糖尿病を誘発する一因となっていると推測している。
徳島は、糖尿病による死亡率も一九九三年から〇五年まで十三年連続で全国一位。県の担当者は「成人の肥満者の割合が全国平均より高いことや、一日当たりの歩行数も全国平均より千歩以上少ないことが関係している」と推測する。
兵庫は受診者数(二百三人)が九位で、死亡率も全国平均を上回った。県によると、糖尿病による入院・外来は四十代を境に一気に増えており、「ウオーキングや健康的な食生活の推進など、生活習慣の改善につながる支援と啓発に力を入れたい」(県健康増進課)と話す。
一方、受診者が少なかったのは首都圏で目立ち、神奈川(九十三人)や埼玉(百二十七人)は若い人の割合が比較的高いことを、考えられる理由として挙げた。これらの県では、糖尿病死亡率も全国平均より低い。その他は、特に思い当たる原因が分からないなどとしていた。
しかし、沖縄は糖尿病による死亡率が平均より高く、担当者は「受診者が少ない理由の分析はしていないが、決して糖尿病の患者自体が少ないとは認識していない」としている。
地方圏のほうが徒歩で移動するイメージがありましたが、確かに地方圏の公共移動手段を考えると、自家用車でどこにでも行ってしまいますね。逆に混雑している都市圏は電車とバスを利用したほうが早いこともあります。
関連
医学処:糖尿病で壊死した足を切断せずに済む治療法、マゴットセラピー
医学処:糖尿病の男性は、精子が損傷されやすい。
医学処:過去に大病を患ったり持病がある人でも入れる新型医療保険について