2007年08月07日

「自殺する」という人は、本当に自殺しないのか。

「自殺」、半数が偏見 内閣府調査

 「『自殺する』という人は、本当は自殺しない」。こうした自殺に対する「偏見」を5割以上の人が抱いていることが4日、内閣府が発表した「こころの健康(自殺対策)に関する世論調査」で分かった。

 調査によると、「自殺者は年間3万人を超え、交通事故死者の4〜5倍」という実態は、66.4%が知っているなど、自殺への関心は高い。

 しかし、世界保健機関(WHO)が指摘する自殺について広くいわれる偏見の典型例を示したところ、「自殺は覚悟の上の行為」58.3%、「自殺を口にする人は本当は自殺はしない」50.0%「自殺は何の前触れもなく突然起きる」46.0%などといずれも半数前後が誤って理解していた。

 自殺の要因である鬱病については、「気分が重い」「落ち着きがない」などの主な症状を84.1%が「知っていた」と回答。ただ、身近な人の鬱病の症状に気づいた場合、89.2%が受診を勧めると答える一方、自分が鬱病の症状に気づいた場合、受診するとしたのは56.5%に止まった。

 調査は自殺対策基本法施行を受け、今年5月に全国の成人3000人を対象に実施。回収率は57.6%だった。



 「自殺する」と口にする人は、数多くのパターンがあります。例えば本当に死んでしまいたいと悩んでいる場合。他には、相手の気を引きたいために言っている場合。

 しかし実際に自殺する人は、死にたいという欲求は勿論のこと、生きたいという欲求も強く、その間で揺れ動いているのが現状で、そこから搾り出された助けの声が、自殺するという言葉になっているのではないでしょうか。一概にそうだと決めるわけにはいきませんが。

 そう、「決め付けるわけにはいかない」のが自殺の難しいところです。しかし我々が、「自殺すると言うやつはみんなどうせ自殺しない」と偏見の目をもって見てれば、その人は自殺してしまうかもしれません。

 おそらくこうした誤解が広がった背景には、境界性人格障害などによる「自殺を利用した脅し」が増加したから、ではないでしょうか。確かに人格障害の場合、実際に自殺するというより狂言であるケースもありますが、だからといって鬱病の人が自殺しないと「決め付ける」のはお門違いです。

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posted by さじ at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神
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