米系ファイザーは2日、高血圧症治療薬「セララ錠」の製造販売承認を7月31日に取得したと発表した。血圧を高める特殊なホルモンの働きを妨げる。心臓を保護する副次的な作用もあるため、心筋梗塞を起こしたことがあったり、心不全を合併していたりする高血圧症患者の治療に適しているという。今秋に発売する。
セララ錠は主に腎臓にある特定の受容体に結び付いて、受容体が「アルドステロン」と呼ぶホルモンと結合するのを妨げる。このホルモンは血圧を高める作用があるため薬の服用で血圧を下げられる。
アルドステロンが腎臓で働くと、簡単にいってしまえば、ナトリウムを体内に再吸収します。ナトリウムが尿に出ずに再吸収されるということは、すなわち体内に水を保つことができるわけです。よってアルドステロン増加に伴う体液量の増加、いわば「血圧の上昇」ということが起こります。
そこでアルドステロンを働かなくする薬を作れば、血圧を低下させることができるというわけです。心臓保護という良い効果のおかげで使い勝手の良い薬が生まれそうです。
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