報告例がほとんどない心臓の異常が見つかった新生児に対し、静岡県立こども病院(静岡市)が、9時間40分に及ぶ難手術に成功、2か月になった赤ちゃんが1日、無事退院した。
手術を受けたのは、5月24日に同病院で生まれた浜松市東区、会社員内山和幸さん(47)の長女美幸ちゃん。同病院によると、右心室と左心室の位置が逆になっていたうえ、心臓弁などの異常を合併しており、通常なら生後1か月程度で亡くなるケースだったという。
世界的にもほとんど症例報告がないが、副院長の坂本喜三郎・循環器センター長(48)は手術の組み合わせで救命できると判断し、同月30日に執刀。人工心肺につないで約2時間心臓を止め、数ミリしかない四つの動脈を切り離して、つなぎ直すといった難手術を成功させた。
2歳までに2度の追加手術が必要となる見通しだが、坂本副院長は「今後の手術をクリアすれば死亡率は5%未満」としている。内山さんは1日、記者会見し、「奇跡が重なり、命を救ってもらった」と話した。
まさに快挙。おめでとうございます。
別ソースによると、「心臓から大動脈にほとんど血液が流れない「大動脈弁閉鎖」に加え、右心室と右心房の間の弁が機能しない、心臓の左右の心室の位置が逆にある、という合併症を伴っていた。」そうで。無茶苦茶な病気ですね。しかしそれをおそらく世界で初めて治してしまったわけです。日本の医療は凄い。
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解散