2007年07月16日

私立女子高の14.3%、公立中学の女子9.3%、男子8.0%が刃物での自傷経験

自傷:経験ある若者、写真集に テーマは「生きる」

 若者に広がるリストカットを撮り続けてきた写真家、岡田敦さん(27)が写真集「I am」(赤々舎、2940円)を出版した。「何か特殊な人たちの写真と思わないで。テーマの入り口は自傷でも、僕が撮りたかったのは生きることそのものだから」と岡田さんは語る。

 写真集に登場するのは高校生から20代前半までの約50人。インターネットを通して自傷経験者ら約100人から応募があった。「僕は中3で周りには誰もいなくていつもひとりぼっちで消えてしまいたいと思っています」「私は14歳。リストカット、社会不安、アルコール、薬物依存、不登校……。私は壊れた人形」。誰もが撮られることで変わろうとしているように見えた。

 多くの子が自傷を親や周囲に打ち明けられずにいた。撮影後、「隠してきた傷跡を光に触れさせてあげられてうれしい」「生きるための一歩になった」などのメールも届いたという。

 岡田さんと自傷との出合いは大学時代。友だちの自傷を身近なテーマとして自然と撮り始めた。02年には生気のない子どもの表情をテーマにした作品「Platibe」で第4回富士フォトサロン新人賞を受賞、評価を得た。しかし翌03年、自傷がテーマの写真集「Cord」を発表すると周囲の反応は一変。「イメージが悪くなる」と写真展開催やカメラ雑誌への掲載も断られた。

 自傷へのタブー視は今なお強いが、岡田さんは「外国の戦争の生々しい写真には関心を寄せるのに、なぜ国内の若者の現実から目を背けるのか。勇気と覚悟を持ってモデルになった若者の思いを黙殺しないで」と語る。

 写真集の最初には自傷経験のある妊婦を、最後には自傷跡だらけの腕の女性と固く手を結ぶ男性の写真を配した。表紙には、本を手に取る人の顔を映す鏡のような紙。「自傷者とあなたの顔とはそんなに違いますか。僕もあなたも彼ら彼女らも、同じように生きている」。そんな岡田さんの思いが込められている。

 ◇10〜20代に広がる自傷

 孤独や不安、怒りなどをやりすごすため身体の一部を傷つける「リストカット」などの自傷行為は10〜20代を中心に広がっている。

 国立精神・神経センター精神保健研究所の松本俊彦医師らのグループの調査(04年)では、ある私立女子高2年生126人の14・3%、別の公立中学校2、3年では女子238人の9・3%、男子239人の8・0%にそれぞれ刃物での自傷経験があった。



 リストカットは難しい問題です。特に、かなりの常習となってしまうと、治療も難しいのが現状です。背景にあるのは境界性人格障害がやはり多いんでしょうかね。

 今の日本の現状はとても危うく、世間の理解が乏しい反面、インターネットの普及で同じ「リストカッター」同士が強く結び付けあい、自傷行為をお互いに見せ合うケースが広がっています。彼らを理解しない社会にも問題があると思いますし、彼ら自身の行動にも問題があるとは思いますが、人格障害や統合失調症などが原因の場合、まずその病気の治療から始めないといけません。

 自傷という行為は自分のアイデンティティの「再確認」なので、自殺とは全く異なり、むしろ「生きたい」方向に働いているものだと思います。外へ発信することが苦手なだけの人を、我々が理解しなければ、自傷はなくならないと思います。


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posted by さじ at 19:39 | Comment(4) | TrackBack(0) | 精神
この記事へのコメント
なんか勇気ずけられました。
Posted by か at 2008年12月24日 00:10
よかったです
Posted by さじ at 2008年12月24日 04:20
最後の方、

"アイデンティティの「再確認」"
"自殺とは全く異なり、むしろ「生きたい」方向に
働いているものだと思います。"

の部分を読んで凄く納得しました。
そうだ!それだ!って。

Posted by at 2009年02月11日 20:44
生きる事、そのものは私も一番伝達したかった事です。それ無きにして安楽死も尊厳死もない。映像はリアルに写す現実に及び意識に並んだ、そこから生み出されるきっかけに繋ぐ現実を写し出せる内在した何らかを捉える、同仲間を持つ事も悪くない分かち合う事も大切です。絶対的否定と安定した存在を統一させるから、固定的に存在する側面が出てこない。あなたを見ている仲間がいます貴方は一人でない事を忘れないで、お節介はしない、そっと見守る仲間がいます
Posted by みか at 2010年11月19日 21:26
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