2007年07月05日

死刑執行中に血管を探すのに手間取って、注射を何度も失敗する。

死刑囚の母、「刑執行時間が長すぎた」と訴え オハイオ

 米オハイオ州トレドで殺人を犯した罪で死刑判決を受け、昨年5月に刑が執行された死刑囚の母親が、「刑の執行時間が不要に長すぎた」として、オハイオ州の刑務所長を2日、オハイオ州連邦裁判所に訴えた。憲法に反する、残酷で不要な罰を与えたと主張している。

 ガソリンスタンド店員を殺害した罪で、1984年に死刑判決を受けたジョゼフ・クラーク死刑囚は昨年5月、薬物注射により死刑が執行されたが、平均では20分で終了する刑執行が90分かかった

 執行官が、薬物を注射するための血管を探すのに手間取ったり、注射に失敗したりしたため、非常に時間がかかったという。注射を受けた後、クラーク死刑囚は「ぜんぜん効かない」と立ち上がったりもしていた。

 執行官が2度目に血管を探す際には、同死刑囚が「こんなことを終わらせるのに、何か口から飲むものをくれないか」と、訴えもしたという。

 オハイオ州では、薬物注射による死刑執行で、これまでにも失敗例がある。今年5月には、注射する血管を探すのに手間取り、少なくとも10回以上、注射針を刺し、執行まで約2時間あまりかかっている



 まるで医療現場を彷彿とさせるような…。人によっては、血管が堅くてコリコリしていて、注射針からツルンと逃げるタイプの人や、皮下脂肪が厚くてどこに血管があるんだか分からない人までさまざまです。血管が浮き出ている人はおそらくほぼ一発でできるんでしょうけれど、どうしても無理な人は手の甲に注射したりしますね。でも手の甲の血管って痛いんですよね…。

 注射も、できるだけ患者さんに痛みを与えないように改良されていくのでしょう。現在糖尿病治療に用いられているインスリンの自己注射は、とても細い針で出来ていて、ほとんど痛みを感じないようになっています。いつか針が細くても素早く注射できるような矛盾した注射器が発明されることを願って。

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posted by さじ at 00:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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