清涼飲料水でおなじみの炭酸を、果物や野菜に加えてみたら――。ふとした偶然から生まれたアイデアが、健康志向の流れに乗って全米で人気を呼んでいる。学校給食にも導入され、「子どもたちが喜んで果物を食べるようになった」と好評だ。
炭酸入り食品のアイデアを最初に思いついたのは、テキサス大の神経生物学者、ゲーレン・コーフマン氏だ。13年前、海でボートに乗っている時に、前夜からアイスボックスに入れてあった洋ナシを食べたのがきっかけ。冷却用のドライアイスが炭酸ガスに変わり、洋ナシにしみ込んでいたのだ。「味わった瞬間、これは世界に知らせるべきだと思った。私の義務だという気さえした」と、同氏は振り返る。
コーフマン氏は1999年、果物に炭酸を加える技術の特許を取得。同時にオレゴン州の研究機関、フード・イノベーション・センターと提携し、リンゴやバナナ、ニンジン、キュウリ、トマトなどで実験を重ねた。炭酸でどんな味になるかは、食べてみるまで分からない。砂糖や着色料は使わず、素材の味を生かすことに重点を置いたという。
そして2005年には、炭酸入りのブドウとリンゴを売る「フィジー・フルーツ」社の設立にこぎ着けた。同社の商品は現在、南部一帯の大手量販店や、テキサス州のコンビニエンスストアの店頭に並ぶ。同社ではまた、学校給食向けに、自家製の炭酸入り食品ができる機械「フィジレーター」を開発。これは全米各地の数百校に導入されている。
最近では、同社の技術を使って新たな食品を開発する動きもみられる。ブリガム・ヤング大の食品科学者、リン・オグデン氏が考案したのは、炭酸入りの「スパークリング・ヨーグルト」。今秋、米国内の店頭に登場する見通しだ。また、ウィスコンシン州の食品会社、レーベン・マニュファクチャリングでは、バーベキューやメキシコ料理用の調味料に炭酸を加える研究が進んでいる。
こうした食品が人体に与える影響については、専門家の多くが「炭酸、つまり二酸化炭素は、体内にもともと存在する物質。食品本来の栄養を損なう恐れもない」と、楽観的な見方を示している。オグデン氏によれば、「炭酸入り食品で取り込まれる程度の量は、数分間のうちに呼吸によって排出されてしまう」という。
アメリカ人ってどうしてこんなに炭酸が好きなんでしょうか。バーベキューで肉の塊を食べつつダイエットコークなんていうジョークもあるぐらいです。しかし…味のほうはどうなんでしょう。洋ナシなどのフルーツは合うと思いますが、そもそも炭酸をいれなくても美味しいものですからね。アメリカ人の子供は果物すらも食べないということでしょうか。
スパークリング・トマトとかは結構日本で売れそうですね。生トマト好き多いですから。
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