2007年06月23日

アルツハイマー病の治療薬で、緑内障の進行を抑えられることが判明

アルツハイマー治療薬 緑内障の進行抑制

 日本人の緑内障の7割を占める「正常眼圧緑内障」の進行を、アルツハイマー病の治療薬で抑えることに、東京医科歯科大の研究グループが、動物実験で成功した。

 緑内障による失明の予防などにつながる研究成果で、22日の米医学誌電子版に掲載される。

 緑内障は、視神経が損傷し、視野が次第に狭くなる病気。日本人の失明の原因のトップで、国内の患者数は約400万人。眼球の圧力(眼圧)が高くなると発症するタイプと、正常眼圧で起こるタイプがある。

 同大の田中光一教授(分子神経科学)らは、マウスの網膜に、視神経に光の情報を伝えるアミノ酸の一種、グルタミン酸が異常に蓄積すると、視神経が損傷することに着目。余分なグルタミン酸を排除する機能をなくすと、マウスは、人間と同じ正常眼圧の緑内障を起こすことがわかった。

 このモデルマウスに、欧米で認可されているアルツハイマー病治療薬(メマンチン)を1日1回、1週間注射すると、何もしないマウスは網膜の視神経の細胞が20%失われたのに対し、注射したマウスは3%の損傷に抑えられた



 緑内障は目の圧があがる病気だと思われがちですが、むしろ圧は正常のケースが多いらしいです。また、視野が狭窄するといっても、自覚できない範囲で徐々に進行しているので、気付いた時には遅い、という可能性もあります。

 以下の記事を参考にして、正常内圧緑内障の知識を深めましょう!

関連
医学処:緑内障になっても自覚症状を感じない人の方が多いという問題
医学処:正常内圧緑内障の検査をホームページで行って下さい。
医学処:先天性緑内障を誤診されて、両目とも失明した乳児
広告
posted by さじ at 22:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 眼科
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック