こんにゃくゼリーによる子どもの窒息死亡事故が2件相次いだ問題で、国民生活センターは15日、当該のゼリーを製造・販売した事業者名と商品名を公表した。事故後の被害防止策が不十分などと判断し、異例の措置に踏み切った。
同センターによると、事故を起こしたのは、エースベーカリー(愛知県小牧市)が製造した「ちぎりたて果熟園 蒟蒻ゼリー」と、下仁田物産(神奈川県海老名市)が製造し、ハーベスト(東京都町田市)が販売した「収穫のおかげ 蒟蒻ゼリー」。3月23日と4月29日、三重県と長野県でいずれも7歳男児がのどに詰まらせ死亡した。
エース製は全国で流通し、99年の販売開始以来、約1600万袋を販売。下仁田物産製は主に関東から関西にかけて流通し、現在、1日約2万袋を製造しているという。
同センターによると、5月23日の事故公表後、下仁田物産とハーベストに対し、商品の店頭撤去などの再発防止策を求めた。2社は注意書きやゼリーの形状を変える方針を示したが、回収には応じなかった。エースベーカリーは遺族が提訴の意思を示したため、対応を見送ったという。
ハーベストによると、事故後に商品を軟らかくし、底部の形を平面から三角に変える措置を取ったが「回収は経営的に難しい」とし、「遺族の方にはできる範囲で補償したい」と話している。
また、エースベーカリーはこの日、商品の回収を決め「ご遺族におわび申し上げるとともに、補償を含め最大限の対応を取る」とコメントした。同社が製造したこんにゃくゼリーでは、96年6月にも茨城県の6歳男児が死亡。両親が損害賠償を求めて提訴し、同社が5000万円を支払うことで和解していた。
一方、同センターは15日、過去に高齢者2人がこんにゃくゼリーで窒息死していたと発表した。5月の事故公表後に通報があり、商品名は不明。これで同センターが把握するこんにゃくゼリーによる死亡事故は計13件となり、危険性に関する発表は今回で9回目。「幼児と高齢者は食べない方がいい」と強く警告している。
同センターによると、02年7月、秋田県の女性(80)に息子が小さく切ったゼリーを食べさせたところ、のどに詰まり、3カ月後に死亡した。06年6月には兵庫県の男性(79)に妻がゼリーを4分の1程度にして食べさせ、窒息死した。
下の2件は、高齢者が喉に詰まらせて死亡した事件ですね。でもこれって製造元が悪いんでしょうか…?
幼児の場合もそうですが、こんにゃくゼリーはよく噛んで食べるというのはまぁある意味常識といいますか。そりゃ噛まないで飲み込めば幼児や高齢者では喉に詰まらせる危険性もありますよね。
近い例でいうと「餅」。餅を詰まらせて死ぬって結構一般的なイメージがあると思うんですけど、あれは餅が詰まりやすいからいけないとは誰も思いませんよね。餅は詰まるもんだから小さくして食べさせたりしますもんね。
要するに認知度が低いために補填などという話が出てしまっているんでしょうか。しかしこの裁判で製造側が負けてしまうと、来年の元旦で餅を詰まらせた遺族が精米業者を訴えルこともできるわけ、ですよねぇ?補填ってなんだかよくわからないです。残された遺族が生活できるように、という意味があるのは分かりますが…
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