朝食は体温を上昇させ、脳活動を活発にするとされるが、朝食後に作業効率を高めるには、糖分(エネルギー)摂取だけでなく栄養バランスが重要であることが、大塚製薬の研究でわかった。日本臨床栄養学会雑誌6月号に発表する。
研究チームは、男性20人(平均32・7歳)に〈1〉パン、野菜サラダ、ハム、卵の洋食〈2〉多様な成分の入った市販の栄養調整食品〈3〉おにぎり〈4〉朝食抜き――の4通りの朝食メニューを1週間ごとに替えて続けてもらった。いずれも約400キロ・カロリーとし、食後、暗算や記憶力テストなどを行い、体温や血液、疲労感、集中力を調べた。
洋食を食べた場合、朝食を食べない時に比べ、体温が食後3時間で0・1度高かった。疲労感がなく、作業の集中度は高く、成績も良かった。栄養調整食品も同様だった。一方、おにぎりの場合、血糖値は上昇したが、体温や作業効率、疲労感は差がなかった。
朝食の利点は脳への糖分補給にあるとされるが、同社佐賀栄養製品研究所の樋口智子研究員は「知的作業の効率を高めるには、糖分だけでなく脂質、ミネラルなどバランス良い朝食が大切。ただ、おにぎりの成績が低かったのは、おかずがなかったためで、おにぎりがだめというわけではない」と話している。
ということは消化の良い食品として受験前に好まれている「うどん」もやめたほうがいいということでしょう。確かに和食の弱点として、炭水化物中心になってしまう危険がありますね。まぁパンにジャム塗っただけ、とかですと洋食もそうなのですが。
和食の場合は味噌汁や魚、納豆、卵など、バラエティ豊かな食卓にすることが大事なようです。受験前はそちらのほうの栄養も完璧にしましょう。試験の直前にはチョコレートが良いようです。
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