2007年06月16日

「いのちの電話」の相談員と寄付が不足しており苦境に立たされている。

いのちの電話が苦境 相談員減 自殺予防に影響も

 自殺者が9年連続で3万人を超え、自殺予防が大きな課題となる中、全国49か所に開設された「いのちの電話」の相談員が、現在の開設数になった6年前に比べ、計約900人減少し、ほとんどの電話相談センターで「相談員不足」を訴えていることが、「日本いのちの電話連盟」(東京)と読売新聞の調査でわかった。

 相談員の高齢化が背景にあるとみられ、中には受付時間を短縮したり、電話回線を減らしたりするケースもあった。行政の支援不足を指摘するセンターも約8割に上り、ボランティアで運営する「最後のセーフティーネット」の苦境が浮き彫りになった。

 また、読売新聞が49の全電話センターに調査したところ、46か所が「相談員が不足している」と回答。センターの相談員数は48〜409人と様々だが、不足の背景として「相談員が高齢化し、家族介護や病気などで退会者が増えた」などという声が目立った。「仕事を持つ女性が増え、応募者が減った」「研修に2年かかる上、研修費も自己負担のため、新規に集まりにくい」といった意見もあった。

 「愛媛いのちの電話」では、相談員不足を理由に、昨年から午前中の受信を休止した。「断腸の思いだが、活動存続のためにはやむを得ない」としている。名古屋や群馬などは「時間帯によって、受け付け回線数を減らしている」という。将来、時間短縮や回線減の可能性があると答えたセンターも8か所あった。

 一方で、全体の相談件数は1996年の約56万6000件から06年は約70万4000件に増加。いずれも心の悩みを吐露する内容だが、相談員が最も神経を使う「自殺を直接または間接に示唆する『自殺志向者』」からの割合は、2・5%から6・9%に増えている。

 財政面でも苦労が多い。個人や企業からの寄付金は減少傾向で、今年度、自治体からの補助金が「ゼロ」と答えたセンターが12か所あった。「24時間体制を18年間維持してきたが、公的支援はほとんどない」(鹿児島)、「やりくりが苦しい。資金援助があれば」(福島)といった声は多く、行政の支援が「不十分」と答えたセンターは39か所に上った。

 日本は先進国の中でも自殺率が目立って高く、政府は昨年、自殺対策基本法を施行。今月8日には、16年までに自殺率を20%以上減らすことを目指した「自殺総合対策大綱」を閣議決定するなど、自殺対策に本腰を入れ始めた。

 同連盟の岡本正子事務局長は「相談員不足は深刻で、活動に大きな支障が出ている。活動の意義を社会に理解してもらい、相談員の養成や確保につなげたい」と話している。



 国が資金を出せばどうでしょう。相談員になるための研修費だけでもいいですし。本来なら企業とか自治体が出すべきだと思いますけどね。

 いのちの電話は地味なイメージがあるでしょうが、実際の効果は相当高いと思います。現実、電話の件数は増えているわけです。日本は病院ボランティアが圧倒的に少ないといわれています。いのちの電話の相談員は、電話という媒体を介したボランティアです。私にも数時間なら出来そうだ、という方、是非一度相談員について問い合わせてみてはいかがでしょうか。今日本が一番必要としているボランティアかもしれません。

参考:いのちの電話

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posted by さじ at 23:37 | Comment(2) | TrackBack(0) | 精神
この記事へのコメント
かえってよくなかった。ばあさんみたいな人にエネルギー取られた感じで軽い地獄をあじわった。オェッとなる。
Posted by at 2010年03月31日 02:54
さっきのはやっぱなんだか自分がいけないんだよな。往生したいです。
Posted by at 2010年03月31日 02:58
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