2007年06月12日

救急救命士が気管挿管を誤って食道に入れ患者を死亡させた疑い。

福岡・中間市で救急救命士が患者搬送中に人工呼吸用チューブを誤って食道に入れた疑い

 福岡・中間市で、救急救命士(45)が救急車で患者搬送中に、気管に入れようとしたチューブを誤って食道に入れた疑いがあることがわかった。この患者は死亡している。

 中間市消防本部が明らかにしたところによると、3日午後、自宅で心肺停止状態になった86歳の男性患者を病院に搬送する際、医師の指示を受けた男性救急救命士が、救急車内で人工呼吸用のチューブを誤って食道に入れた疑いがあるという。

 病院に着いた段階で誤りに気づいたが、その後、患者の死亡が確認された。消防本部ではくわしく原因を調査し、再発防止に努めたいとしている。



 2004年7月から、認定を受けた救急救命士は気管挿管を行えるようになりました。れっきとした医療行為を救急救命士が行えるようになるということで激論が交わされました。気管挿管が必要なのかどうかも含め。

 この問題は想像以上に奥が深い。私としては、やるだけのスキルがあるならやったほうが救命率も上がるだろうと思います。しかし昨年救急のガイドラインが変更され「一番大事なのは心臓マッサージ」というように変わりました。つまり気管挿管をやるメリットがあるのかどうか。また、何十例か経験を積んだ救急救命士が資格を得たからといって、現場に出て実際に行えるのかどうか。もしも医療ミスを起こした時の厳罰は医者と同様なのか、などなど。

 別ソースによりますと、この救急救命士は7例目の気管挿管であった、と。充分やるだけのスキルはあったと思うんですが、このような事態になってしまいました。救急救命士の境遇はどうなってしまうのでしょう。医者バッシングの激しい今の世の中で。

関連
医学処:救急救命士のアレルギーショック治療薬投与を認めてほしい
医学処:医師が乗る乗用車を、緊急車両に指定。
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posted by さじ at 02:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 救急
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