人間の脳は大事な記憶をすぐ思いだせるようにするため、関連する相対的に不必要な記憶を忘れ、脳の活動を効率化している可能性があることが分かった。米スタンフォード大の研究チームが4日、20人を対象とする実験結果を米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンスの電子版に発表した。物忘れには悪いイメージがあるが、頭の中身も整理が必要なようだ。
実験の主な段取りはまず、ATTIC(屋根裏)というキーワードでDUST(ちり)やJUNK(くず)などの関連する単語6つと、MOVIE(映画)というキーワードとそれに関連する6単語を覚える。
この後、(1)ATTICとDの頭文字を見て、DUSTを思いだすことを繰り返し、かかった時間を毎回記録する(2)ATTICと関連する6単語の頭文字を見て、それぞれの単語を思いだせるかテストし、(1)の作業を行わなかったMOVIEと関連6単語のテスト結果と比較する。
DUSTは作業を繰り返すにつれ、思いだすのにかかる時間が短くなった。意外なことに、JUNKなどの残り5単語については、(1)の作業を行わなかったMOVIEと関連6単語より、忘れてしまう確率が高かった。
被験者の脳を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で調べると、DUSTを思いだす回数が増えるとともに、脳の前部帯状皮質や前頭前野の一部の血流が少なくなり、効率的に活動していることが分かった。
正直よくわからない実験ですね。そりゃそうだろうという気もしますが…。
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