全国ではしか(麻疹=ましん)が流行するなか、昨年の集団感染を教訓に、迅速な対策にかじを切った茨城県と東京・葛飾区は今年、集団発生の封じ込めに成功している。
各学校で患者が1人発生した段階で、関係者が速やかに情報を共有し、対応を徹底する作戦を実践しており、国立感染症研究所が封じ込めのモデル対策として紹介するなど、注目を集めている。
茨城県では、昨年、県南部の学校を中心にはしかが集団発生。一つの保健所管内で患者数が100人近くになったところもあった。県は、この教訓をもとに昨年「麻しん患者発生時の対応マニュアル」を作った。
患者が1人出るたびに、校医や保健所、教育委員会の三者が情報共有のための対策会議を開催し、患者の症状の把握、予防接種の呼びかけ、職員、生徒の検温を実施。熱があった生徒には欠席を促すなど指導した。調査表を使って発症2週間前からの行動範囲を聞き取り、患者の了解を得て、接触した可能性のある学習塾や習い事の教室などでも注意を呼びかけた。
模範的対策。麻疹は感染力の強いウイルスですが、だからこそ迅速な対応が必要なのです。1人1人が「他者にうつさない」ように行動すれば、自然に収束するはずなのです。是非この件を見習ってほしいと思います。特に免疫力の弱い人にうつさないためにも、全員で収束の方向に持って行ってほしいですね。
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