ベイラー医科大(米テキサス州)は31日、遺伝子の本体であるDNAのらせん構造発見で1962年にノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームズ・ワトソン博士(79)の全遺伝情報(ゲノム)を解読し、国立生命工学情報センター(NCBI)のデータベースに公開したと発表した。
今後、博士の知性や体質との関連を研究する貴重な材料となりそうだ。
解読は、コネティカット州のバイオ企業「454ライフサイエンシズ」と共同で、約100万ドル(約1億2200万円)をかけて実施。博士の血液からDNAを取り出し、約2か月間で解析した。
だれのものか分かるゲノム情報が公開されるのは初めて。遺伝情報の個人差は、病気の予防や治療に活用が期待される一方、生命保険加入の際の差別といった問題も懸念されている。
博士のDNAから知性などを研究するためというより、こういったDNAレベルで全部解析された個人情報を公開した、というところに大きな意義があり、それを意図していたものと思います。
このワトソンさんは、凄く若いとき(25歳?)に、DNAが二重らせん構造をしているということを発見した人です。ものすごい大発見で、その後数十年間は、二重らせん構造について講演をするだけで食べていけたというほどです。
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