生命の選別につながると賛否両論がある「着床前診断」について、筋ジストロフィー患者の約4割が、賛成していることが、日本筋ジストロフィー協会が2005年に実施した調査でわかった。
筋ジストロフィーは、遺伝子の異常による病気で、全身の筋力が衰える。日本産科婦人科学会は、筋ジストロフィーの中でも「デュシェンヌ型」などは、遺伝子を調べ正常な受精卵を選んで子宮に戻す着床前診断の実施を承認している。
調査では、回答した1292人の患者のうち、着床前診断に賛成は38・0%、反対は16・9%。「わからない」が39・9%おり、態度を決めかねている人も多い。
反対だけは17%か…。着床前診断全体の反対意見も似たような割合では?筋ジストロフィー患者だけに当てはまらず。
実際、その病気を持っている人にとっては「わからない」とするのが正直なところだと思います。自分と同じ病気になってほしくないという思いと、何で自分だけがという思いが二相性に働いていると思います。ただ、そうした中でも賛成のほうが多いということは、やはり着床前診断は各人の自由であるといえそうです。勿論、病気になってしまった場合は国、社会が全力でサポートしていかねばなりませんが。
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