国立大学病院の看護師の6割が、半年間でミスを起こしたり、起こしそうになったりしていたことが17日、全国大学高専教職員組合(全大教)の調査でわかった。過密労働でパニックになることがあると答えた看護師も4割以上いた。
「業務量の多さや複雑さで、パニックになる」ことが「よくある」「時々ある」と答えた人は、43・8%。「十分な看護ができていない」と答えたのは48・9%と半数近くに上り、その理由として、「業務が過密」(38・7%)「人員が少なすぎる」(36・7%)などが挙げられた。
妊娠・出産と仕事との関係を聞いたところ、妊娠しているのに夜勤免除を申し出られなかった人は63・6%。切迫流産などの異常があった人は32・8%と高率だった。全大教では「高度な看護を少ない人数で担うのだから、一人一人の負担は大きい。患者にしわ寄せが行かないよう、看護師を増やすべきだ」と話している。
空前の看護師不足はやはり最終的に、患者にふりかかります。医師にも同様のことがいえますが、人員不足ゆえの過労、そしてそのために引き起こされる医療ミスを医療従事者の責任にしてしまうのは、おかしな話ですよね。医療ミスを減らしたいのならば、医療従事者が気をつけるよりまず過労にならないシステム作りが必要となるでしょう。
勿論医療従事者は、現実を直視して下さい。つまり社会が変わればいい話なんですが、社会なんてそう簡単に変わるものじゃないので、やはり医療ミスを起こさないためには医療従事者が気をつけるしかないのです。お忙しい中と存じますが、何卒自分の身を守るためにも、最大限注意して下さい。
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