自治医大付属病院(栃木県下野市)は7日、パーキンソン病患者に国内で初めて遺伝子治療を行ったと発表した。病気は脳内の神経伝達物質ドーパミンの減少で発病する。治療ではドーパミンの生成を促す酵素の遺伝子をウイルスベクター(運び屋)に組み込み、脳内の線条体に注入した。薬物への依存度や副作用が低い治療が期待できるという。
中野今治教授(神経内科)らによると、発病後約11年が経過した50代の男性患者に、「L−アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)」の遺伝子を注入した。この治療法は米国で6例実施され、重大な副作用は確認されていないという。同病院は今後、6カ月かけて安全性と効果を検証する。
同病は手足の震えなどを引き起こす。進行すると転倒しやすくなり、最後には寝たきりになる。国内の推定患者数は約12万人。従来は「L−DOPA」と呼ばれる薬を服用してドーパミンに変換させる薬物療法が行われてきたが、症状が進行した患者ではAADCそのものが不足し、薬が効かない難点があった。
承認されたのが昨年の10月でした。
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そして、いよいよ実施。脳内に注入したとのことですが、果たして成功するかどうか。もし成功した場合、パーキンソン病の画期的治療法となることは間違いないでしょう。
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