群馬大学医学部付属病院が2日明らかにした医療事故で、60代の女性患者の死因に関連したとされる処置は「日常的に行われている」(同病院)カテーテルの挿入だった。主治医の30代の女性医師についても「(操作に)習熟していた」とし、この処置が死亡に結びついたのは同病院では初のケースだったという。
同病院では昨年6月にも、心臓カテーテル手術で男性患者が死亡。同年7月には生体肝移植で女性ドナーに重大な後遺症が残ったことを公表した。度重なる不祥事に、石川治院長は「医師は患者のために最善を尽くそうとしている。だが、起きたことは残念」と声を振り絞った。
同病院によると、女性は入院から約1週間、意識障害や摂食障害が生じ、食事を口から摂取できない状態だったため、血液から栄養摂取しようと首付近に中心静脈カテーテルを挿入。局所麻酔で挿入部の痛みを緩和し、心臓付近まで差し込んだ。その際、直径約2ミリのカテーテルが静脈を突き抜けて動脈を損傷したとみられ、大量の出血が生じた。主治医は直後に首付近の皮下血腫に気付いたが、既に手遅れだったという。
この処置は病室内でも実施できるもので、特段困難な処置ではないとも説明する。主治医はいつも通り、触るなどして血液の拍動を予測して針を挿入した。現時点では司法解剖が済んでおらず、直接の死因が判明していないため、野島美久・医療安全管理室長は「明らかな操作ミスとは考えていない」と話している。
病院は内部の調査委員会で原因究明を進め、「早急に再発防止策を講じたい」としている。
群馬大学荒れてますね。医療ミスが頻繁に起こる大学病院というのもしゃれにならんので,なんとか改善を期待したいところ。医者にとっては1件の医療ミスでも,患者にとっては一生もののことですからね.
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