厚生労働省は、勤務医の負担軽減策として開業医に休日・夜間診療を行うよう求める報告書「医療政策の現状と課題」をまとめ、17日の都道府県担当者を集めた会議で説明した。▽開業医は時間外でも携帯電話で連絡がつくことが「期待される役割」である▽開業医が交代で地域の救急センターに勤務するように在宅当番医制度を強化する▽自宅で死に至る患者を開業医がみとる24時間態勢の在宅医療を推進する−−などを提言している。
社会問題化している勤務医の人数不足・過重労働について、厚労省は、時間外診療を常時行っている開業医が少ないため、夜間・休日の患者が大病院に集中しているのが主な原因とみている。
そこで、「時間外も含めた一次的な医療の窓口」は開業医が担い、大病院の機能は「入院と専門的な外来診療」と位置づけ、双方の役割分担を改めてはっきりさせた。
そのため、開業医は地域住民の「かかりつけ医」となって幅広い疾病に対応できるように総合診療医として養成し、臓器別の専門医が開業する時は、総合診療の研修を義務づけることも議論すべきだとしている。
このほか地域に医師を確保する方策として、▽開業前のへき地勤務を義務づける▽各大学医学部の地元出身者枠を拡充する▽複数の開業医にチームを組ませる−−といった案も列挙している。
これらの提言は、今後都道府県が医療計画を作成する際の参考材料として示された。実現への第一歩として、厚労省は08年度の診療報酬改定で、開業医が時間外診療をすれば加算を厚くする方針だ。
仮に医者全体が、医学・医療に対して、そして患者を助けたいという気持ちがあるのならば、この提言は受け入れられて然るべきだと思います。勤務医と開業医の差が大きすぎるのは良いこととは思えません。
大病院に来る患者を全て対応する勤務医とは異なり、時間を作ろうと思えばつくれてしまうのが開業医です。別に過重労働を強いるわけではありませんが、それならばせめて「何故開業しているのか」を考え、その地域に密着した医療を提供する義務はあると思います。
医者は奴隷ではありません。しかしながら、人に奉仕する義務はあるのです。