厚生労働省は、早期発見による乳がん死亡率の低減を目指し、エックス線と超音波を組み合わせた検診システムの有効性を検証することを決めた。
40歳代女性12万人を対象に、エックス線単独の検診と併用検診を比較、受診者を追跡調査して総合評価を行う。検証期間は今年度から4年間。効果が実証されれば、現場への導入推進を検討する。
厚労省によると、国内では年約3万7000人(2000年)の女性が乳がんを発症、乳がんで亡くなる人は年1万人を超える。
乳房エックス線撮影(マンモグラフィー)は、視触診だけの検診よりも、早期の小さながんを見つけることができるとされ、厚労省の検討会は2004年に、エックス線の利用を勧める指針を示した。
しかし、エックス線は、乳房に乳汁を作る組織の詰まっている40歳代女性の場合だと、がんを見落とすケースが少なくなく、エックス線検診が死亡率の減少につながるかどうか、疑問視する声もある。
一方、超音波検査は、40歳代の女性でもがんを発見する能力が高いとされ、都市部の検診機関などで導入する動きが目立っているが、有効性を裏付けるデータが十分でない。
厚労省の計画では、対象者を6万人ずつ、エックス線検診のみと、エックス線と超音波検査を両方受診する2組に分ける。乳がんの罹患率、死亡率、その他の病気による死亡率なども調査し、有効性を評価する。厚労省は、併用検診により、受診者の乳がん死亡率が3割減少する可能性もあるとみている。
検診法の違いによる比較だけでなく、乳がんの家族歴、本人の既往歴などの要因別にも、乳がん発見率やがんの進行度などを比較し、最適な検査方法を突き止める。研究リーダーは、東北大大学院の大内憲明教授が務める。
んー、どうなることか。乳がんの死亡率を減らしたいのであれば、そりゃ併用したほうがいいかなって気もしますけど、国民全員が乳がんの検査を受けることが条件ですよねぇ。やはりある程度の年齢になったら、検査が必要と考えたほうがいいでしょう。個人的には30超えたら人間ドッグですよ。20代でも癌になることはあるんですから。
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死亡率を下げるまでの受診率は70%です。
欧米では90%まで受診しています。乳癌死亡率は1990年以降下がっています。
日本はたったの13%です。