お酒を飲むと顔がすぐ赤くなる人でも、適度な飲酒は急性心筋梗塞を予防する効果がある――。厚生労働省研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)は6日、こんな調査結果を発表した。
アルコールには血液を固まりにくくするなどの作用があり、適度な飲酒が心筋梗塞のリスクを減らすことは欧米の研究で知られていた。だが、日本人に多くみられる飲酒で顔が赤くなる人は、逆に飲酒で心筋梗塞になりやすいという報告もあるため、調べていた。
調査は、93年に茨城、新潟、高知、長崎、沖縄の5県に住んでいた40〜69歳の男性2万3千人に、飲酒習慣や顔が赤くなるかなどを尋ね、発症率を9年間追跡した。
急性心筋梗塞になったのは170人。うち39人が亡くなった。酒を飲まないグループの心筋梗塞のリスクを1とすると、1日に飲む量が「1合未満」「1〜2合」のグループのリスクは、顔が赤くなるかどうかに関係なく0.5前後だった。
研究に加わった中村保幸・京都女子大教授(循環器内科学)は「飲酒量が増えると全体の死亡率が高くなり、飲み過ぎはよくない。もちろん飲めない人が無理して飲む必要はない」と話している。
言うまでもありませんが、適度、がポイントです。日本人のアルデヒド脱水素酵素が弱いために、お酒を飲むと顔が赤くなります。しかし適度であれば、飲んだほうが効果的ということです。顔が赤くなる人でも大量に飲めばいいという話ではありませんし、顔が赤くならない人がこれを口実に大量飲酒するのも誤りですから。ほんの少し、おいしく飲む分には良いでしょう。
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全体の死亡率が下の結果ですが、飲むと明らかに死亡率が上がっています・・・。
http://www.pbhealth.med.tohoku.ac.jp/outline/cohoto/0402jepidemiol_nakayan.html
病因で最も多いといわれる、高血圧も飲酒によって、急激に増加すると言います。適量って、ないんじゃないでしょうかね?