2007年04月09日

中国で、臓器の売買を全面的に禁止する条例が公表される。

中国、臓器売買を厳禁 条例公表 来月から

 中国政府は7日付の共産党機関紙・人民日報などを通じて、臓器移植にかかわる規定を定めた「人体器官移植条例」を公表した。3月下旬に決定された同規定は「あらゆる形式の臓器売買と関連活動」の禁止を明記し、臓器移植ビジネスの根絶を図る内容になっている。5月1日に施行される。

 規定では、臓器移植にかかる費用は、〈1〉手術費〈2〉臓器の保存、輸送費〈3〉薬、検査、消耗品代――に限定。売買、関連行為があれば、地方政府がその所得を没収し、取引額の8〜10倍の罰金を徴収する。関与した医療機関の責任者は処分される。

 本人の同意のない臓器摘出、生前に摘出不同意の意思表示をしていた人の遺体からの摘出、18歳未満からの摘出については刑事責任を問うとした。

 一方、患者が移植手術を受ける順序は、「医学的な必要度に応じ、公平、公正、公開の原則を順守する」と強調、政府が具体的方法を定めるとした。

 中国ではこれまで、日本人を含む外国人や富裕層が仲介人や医療機関などに高額の費用を支払い、優先的に移植手術を受けるケースが多数あったとされる。



 まぁ中国ですから、どこまでこの「原則」が守られるのか、というところはありますが、外国人、要するに日本人の臓器移植は、一般人レベルでは無理になりそうです。表では。もしかするとこのニュースそのものも、中国内部の国民向けのパフォーマンスだったりするのかもしれませんし。

 世界的にみて臓器売買が合法化されそうなフィリピンと、法整備が行き届いていない東南アジア諸国程度しか、日本人に臓器を売ってくれるところはありません。それらの国で起こった臓器関連の事件も、諸悪の根源は日本人です。他国の臓器に群がらず、自国で賄えるよう、臓器移植法を早急に審議すべきだと思います。

関連:
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posted by さじ at 01:04 | Comment(2) | TrackBack(0) | 移植
この記事へのコメント
いつも面白く読ませて頂いています。


さじサンは、臓器移植に関する国内での法整備を進めて、臓器移植がスムーズに進むようになることを望んでいるようですね。


私は臓器移植反対なんですよね。
昔は臓器移植など無かった。
臓器移植って、他人の臓器をもらうんですよね。
そこまでして延命するべきでしょうか?
私自身が病気で死に瀕したことはないので偉そうには語れませんが、
個体に定められた寿命を延ばす必要はないのでは?

人間のクローン研究を
「神の領域に立ち入ってはならない」と批判する方々も
臓器移植にも批判して頂きたいですね。
Posted by たっく at 2007年04月09日 19:01
コメントありがとうございます!
臓器移植に関しては私は賛成のスタンスですね、というのも臓器移植って延命以外の分野として活躍していることが多いと思うからです。なんかこう、延命というと、例えば意識不明の人に呼吸器の管を通すとか、人工的に命を授けているようなところがありますし、そういうのは自分がやってほしくないんで、反対の姿勢をとっています。ですが臓器を移植して命が助かるとなると、話は別です。というか、命以前のもっと単純な形でいうところの「生活の質」を向上させる目的が強いと思います。

例えば、代表的なのは角膜です。別に視力がなくても生きていけますが、何らかの事故で角膜が欠損してしまった場合、角膜を移植すれば視力は戻ってくるわけです。私がもし角膜を失ったら、移植してでも視力を取り戻したいと思うと思います。病気で死に瀕していない状況でも、視力は誰だってほしいものですよね。別の例では腎臓があります。腎臓が機能障害を起こしている人は、透析をしなければいけません。週3回、4時間ほど病院で透析を受け続けることは、社会人にとっては非常に過酷ですし、苦痛です。その苦痛を取り除くために腎臓移植に踏み切る人もおられます。

昔は確かに臓器移植などありませんでしたが、それは単純に医療レベルが進歩したために高度な医療を行うことができるからです。輸血も、昔はありませんでしたが、今ではごく当たり前に行われていますよね。あれは他人からもらった血液を移植しているようなものです。勿論、今でもそれに反対している「エホバの証人」という宗教団体もおります。十年ほど前にニュースになりましたが、子供がどうしても輸血が必要なほどの状態に陥っていて、親は輸血をしないでくれ、と言いました。子供の命より自分の宗教、つまり価値観ととったわけです。子供は「生きたい」と強く望んでいたにもかかわらず、亡くなってしまいました。今では宗教上の理由にかかわらず命優先で輸血を行うという医療機関が増えているようですが、その子供が死んでしまったのは、個体に定められた寿命なのでしょうか?

個体に定められた寿命というものがいったい何歳をさすのか分かりませんが、仮に弱毒性の病原体を人工的に作って摂取する「予防接種」などの医療行為を行わなかった場合、日本人の平均寿命はおそらく3,40歳になるのではないでしょうか。それほどまでに、寿命というものは医療に左右されているのです。

言いたい事が多すぎてちょっとまとまりませんでした、すみません。どうにも寿命、という言葉が引っかかったので。寿命とは大往生のことで、病気による死や交通事故による死が寿命とは思えません。
Posted by さじ at 2007年04月10日 00:58
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