昭和48年に日本で発売され、30年以上にわたって親しまれてきたココア風味の飲料、ミロ。このミロにカルシウム吸収を促進するフラクトオリゴ糖を加え、特定保健用食品として許可を受けた。
フラクトオリゴ糖は腸内でビフィズス菌など細菌の栄養分となり、菌が生成する有機酸が消化管内のカルシウムを溶かして栄養分が体内に吸収されやすくなる。
カルシウムは体に吸収されにくく、食物から摂取するカルシウムの約3分の1は排便とともに体外に排出され、日本人の多くが必要量を摂取できていないのが現状だ。だが、ミロに含まれるカルシウムはもともと「44CA」という体に吸収されやすい同位体で、ネスレ日本の調査ではフラクトオリゴ糖入りのミロを飲むと6時間後、同じ量のカルシウムを他の食品から取る場合より、吸収率が約20%向上した。
開発にあたって苦労したのは、普通のミロと変わらない味にすることだった。黒川真行ビジネスサポート課長は「世界中で販売される国際ブランドだけに商品のイメージを変えることは許されなかった」と振り返る。
普通の砂糖とフラクトオリゴ糖を適当に混ぜるだけでは苦みが出て、ミロとは全く違う味になる。「最適な割合を探し、ココアパウダーの量を増やすなど試行錯誤を重ねてようやく満足できる味にたどりついた」(黒川課長)という。
子供向けの飲み物というイメージが強いミロだが、特保版は「骨粗しょう症などに悩むお年寄りにも支持されている」(ネスレ日本)という。
私も飲んでました、ミロです。今も家庭に普及している商品なんでしょうか。サッカーブームの頃にはサッカー小僧に飲まれていましたが、カルシウム不足に悩むのは子供ではなくむしろ中高齢者です。特にカルシウムは普段吸収しにくいですからね。それでもサプリメントなどの味気ないものでとるより、おやつ感覚でミロを飲んでみましょう。自然にとるのが一番ですよ。
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